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簿記会計の中で単式簿記つまり家計簿や行政機関では、単年度ですべてが終わるためにこの繰越という考え方は該当しません。その一方で企業会計では、単年度ですべてが終わるものではなく、前期からの繰り越しや次期への繰り越しが発生します。
帳簿での繰越を行うとき
簿記会計の中で単式簿記つまり家計簿や行政機関では、単年度ですべてが終わるためにこの繰越という考え方は該当しません。その一方で企業会計では、単年度ですべてが終わるものではなく、前期からの繰り越しや次期への繰り越しが発生します。帳簿上でも、繰越については損益計算書及び貸借対照表上でも明記されます。
次の年などにいくら繰り越していくのか、利益がいくら出たのかあるいは損失はいくら出たのかなどを明記する書類ですから、これら貸借対照表や損益計算書といった決算書類では、繰越額をはっきりさせるのは当然です。これら以外でも決算書類作成に向けて作成される帳簿の中には、現金出納帳や商品棚卸簿などのように、
すべてその時期で処理が終わるものはほとんどあり得ず、資産は必ず次期に繰越されますし、繰り越されないものは収益や費用のように発生したらその時だけ帳簿に記載するものだけです。帳簿上では、最終的な決算書類上では決算のタイミングでの残高を記載するもの、また通期で発生したものの収益と費用について明示するものだけを記載するため、その年間などでの増減の経緯が分からないものも出てきます。
そうした時に決算書類作成前に使用されるものは、その通期において増減が分かるものだけに、重要な意味を持つ書類も多くあります。もし最終的な決算時期において数字が合わなければ、再度決算処理前に作成された各種帳票を通じて、どこが間違えていたのかをチェックしていくことになり、繰越額が本当に正しいのか確認しなければなりません。
決算書類以外でも繰越は重要
決算時期には決算書類を作成しますが、それ以外でも通期でその都度作成されるべき書類や処理にあっては、各種帳簿を作成します。これを行わなければ各金額の増減が分かりませんので、必ず行わなければならない作業です。書き方なども簿記に関しては決められていて、企業会計原則などに基づいて各種法規に従って適正に作成されていくべきものとされています。
繰越額はその都度期間ごとに区切って確認の意味も込めて作成されていきますが、特に現金や当座預金などのように支払いに充てるものの残高や繰越額は特に重要となります。なぜならば、これらは商品の仕入れ代金や各種支払いに使用されますので、残高つまり繰越額に不足があると、たちまち経営が行き詰ってしまいます。
特に当座預金は重要で、万が一振り出した小切手がこの当座預金残高不足で引き出せない場合には、不渡りになります。不渡りを2回出すと銀行での取引が止められてしまいます。銀行での取引が出来ないということは事実上の倒産に該当しますので、そこで企業は終わりということになります。
そうならないためにも、これら現金や当座預金の残高すなわち繰越額の確認をしっかりと行うことは、企業にとって必須とも言えるべき行為です。担当者のみならず経理責任者やさらに組織のトップとなる経営責任者にも適時報告と指示を仰がなければならない類のものでしょう。現金にしろ当座預金残高にしろ、その残高が繰越額になるという発想は経理上では常識とも言われるものです。
商品など資産やその他負債における繰越
現金化できるものを資産と呼んでいます。これはたとえば現金そのものや当座預金なども引き出せば現金ですし、備品なども売却すれば現金になります。そのほか固定資産なども自動車のようなものでも売却すれば現金になりますから、資産ということになるわけです。これら資産では、商品などは売れれば当然無くなりますが、自動車などは通常次期に繰越していくものです。
資産の中には目に見えないようなものも含まれており、他社を合併した時の償却資産具体的にはのれん代なども無形固定資産として計上しなければならないものもありますので、一概にすべてすぐに現金とすることが出来るものばかりではありませんが、最終的に現金に換えることが出来るものに関してはこの資産という分類がなされます。
一方でいずれは支払わなければならないものを負債と呼びます。この負債は、すぐに現金で支払わなければならないものではないものも含まれますが、いずれは現金で支払うことが求められるものを指して言います。つまり、約束手形などのように期日がくれば受取人が銀行の窓口に行って現金に換えることで、支払者側の当座預金口座から引き落とされるというものです。
この負債も決算時期にすべてなくなるということは考えられませんから、次期に繰越していくという発想になります。無論、その通期で繰越が発生せずにすべて負債がなくなれば、計上の仕様がありませんから、決算書類に上がらない可能性がなくはありませんが、一般的にはそのようなことはあり得ません。
収益と費用での繰越はあり得ません
その時に売り上げた場合の売上額は収益に分類されます。あるいは支払ったものとして発生したものは、費用に分類されます。このように、収益と費用はその時だけ発生するもので、通常発生したとき限りのものです。すなわち次期に繰越すものではないため、繰越額としては分からないものですし、繰り越す類の物でもありません。
帳簿には最終的には損益計算書と呼ばれるもので計上と記載がなされ、どの程度の売り上げがあったのか、その売り上げのための商品仕入れとしてはいくらだったのかなどが明記されていきます。すなわち、その通期においてどの程度企業が活動したのかを数字で表したものとも目されます。収益から費用を差し引けば利益になります。
この利益もその時だけのもので、利益や場合によっては損失が生じますが、それらはその時だけで処分され、資本に組み入れたりあるいは資本から控除することで相殺などの処理が経理上も行われます。株式会社などではこの利益の処分は株主総会などで図らなければならないものであり、経営者側だけの独断で処分をすることは原則としてできません。
株主への配当に回すのか資本増強に回すのかなどの対応は、株主の意向如何で対応するべきものだからです。株主のように利害関係者は、その企業が次に向けてどう動いていくのかなどを見極めることは必須ですから、そのための情報として繰越額などを重点的に確認することになります。一期だけの利益などについてはそれほど重視するものではないということです。