「拝見しました」の意味と例文と書き方
-
手紙の書き方:横書き封筒
伝えたい気持ちや感謝の言葉。何気ない日常を手紙で綴る。何度も読み返して書き直した思いの詰まった手紙を送る。これらは昔から繰り返されてきた「言葉を相手に伝える」手段です。現代...
-
自己推薦書の書き方:就活
今と昔で就職活動、略して就活のアプローチや期間は変わってきていても、内容的には同じであります。そして現在、就職に関して求人率はあがって来ていますが、それでも多くの人が求めて...
-
出産祝い目録の書き方
親しい友人や会社の同僚、親戚などに赤ちゃんが誕生したら、出産祝いを贈ることが一般的です。通常は出産祝いの品物を買って直接手渡したいところですが、場合によっては目録を贈ること...
-
保管場所(車庫)証明の申請・届出手続きの方法県(愛知県)
1.車庫証明の申請・届出手続きの方法 2.各書類の記入についての説明 車庫証明の申請・届出手続きの方法 ...
-
提案書の書き方
1.提案書とは 2.提案書の書き方 3.提案書を作成するにあたって 提案書とは 営業を進めるにあた...
-
管理規約の書き方
これまで賃貸マンションに住んでいたものの毎月の家賃を払うぐらいなら頭金を用意してローンを組んで返済したほうが長期展望に立てば割安でいい。 1...
-
式辞の書き方
1.式辞とは 2.式辞の内容 3.式辞の書き方 4.式辞用紙の読み上げ方 5.式辞についてのポイント 式...
-
宛名の書き方
1.ビジネスでのはがき、封書の宛名 2.個人宛の宛名の書き方 3.特定の職業の個人に宛てる場合 4.組織や企業などの団体に宛てる場合 ...
-
ゆうちょ銀行の払戻請求書の書き方
ゆうちょ銀行を利用した時に払戻請求書と呼ばれる書類を使ったことがあるという方は少なくないでしょう。払戻請求書とは自分の口座からお金を引き出す時に使用する書類です。払戻請求書...
-
委任状の書き方:総会
委任状は、所属する団体の年に一回の通常総会などで必要とされる場合があります。委任状を書く前に、総会の日程調整がネックになります。それ以前に、通常の役員、いや副会長クラスでも...

文章の中で良く用いられる言葉で「拝見しました」という言い回しがあります。この言葉は、相手の文書や図面、書簡、書類などを自分が「見せて頂きました。」あるいは「読ませて頂きました。」という意味になります。
ただし、通常は、「拝見しました。」と書けば
内容や趣旨、要望など相手方の言いたいことを理解したというニュアンスになります。しかし、一見しただけでは十分に理解が出来づらい場合も状況に応じてはあるものです。
その場合には、必要に応じてその言葉の後に、質問事項や疑問点などを具体的に記入して行くようになります。この「拝見」は「見る」という言葉の謙譲語になります。
ですから、相手に対してへりくだることで相手への敬意を払う言葉として使います。単に「見ました。」とすると相手への印象が悪くなりがちですが、「拝見しました。」とすれば、目を通したりさせてもらいましたとへりくだるので、印象が丁寧になります。
「拝」にはもともと謙譲語になる意味があるので、それに加えて「いたします」をつけると二重敬語になります。しかし、同じ謙譲の意味を持たせる「致しました。」を合わせて使う「拝見いたしました。」とすると文法上では二重敬語となっているのですが、一般に誤った敬語として使われているので、「拝見致しました。」とする必要はありません。
ですが、実際の言葉遣いにおいては
すべてが文法の決まりや規則、理屈で良し悪しを判別できるものではありません。現実の会話や文書では、「拝見致しました。」という二重の謙遜語が普通に使われているからです。
そのため、厳格な線引きはないにしても、文書やその時の状況に応じて、「拝見致しました。」が妥当だと判断される時には、たとえ二重敬語の謙遜語になっても使っても良いとされています。
では、実際の例文で説明しましょう。
親しい間柄でも、「お手紙、拝見しました。あまりに懐かしさを感じたもので、取り急ぎメールさせていただきます。」とすれば相手が手紙をくれたことを確かに受け取り読んだ経緯を報告できます。
また、お客様に対しては、「いつもご注文をいただきまして、誠にありがとうございます。ご注文書を拝見いたしましたが、次の内容で間違いありませんでしょうか。」とお客様へへりくだる言い方になると、そのお店や会社はマナーのしっかりしている印象になるでしょう。
ビジネスのシーンでなら
「企画書を拝見しましたが、数点お尋ねしたい点がございますのでメール致しました。」とすれば、実際に相手の企画書を見ており、その上で疑問点がいくつかあることを伝えられるので、自ずとその文章が問い合わせの内容に続くことが相手にも分かりやすくなります。
そして「応募作品を拝見しました。選考の上、入選者には追って連絡を致します。」とすれば、応募した作者は、相手側が読んでくれたという確認が出来ますし、その後、入選したら連絡が入ると言う事が理解できるようになります。
さらに、「メールを早速拝見しました。2、3の案件については不明な点がございますので、お伺いいたします。」とすれば、メールの送信者に読んだことを伝えられますし、さらに不明点についての問い合わせをしたいという内容だと判別が出来ます。
他にも、親しい間がらなら
「お子様の写真を拝見しました。健やかな成長を期待しています。」とすることで、お子さんの写真を送った相手に届いたという連絡が出来ますし、成長を期待している気持ちも同時に伝えられます。
同様に、「結婚式の模様を写真で拝見しました。これからのお二人により幸せが訪れますように願っています。」と書けば、結婚式の時の写真を送った相手に対して、見ましたという報告が出来ますし合わせて、さらに幸せを願う気持ちを添えられるようになります。
このようにへりくだっていう言い回しを使うと、単に「見ました。」では相手方に対して失礼になるものですが、「拝見しました。」であれば、相手よりへりくだる謙遜語になるので、印象がやわらかで丁寧な文章になります。
親しき仲にも礼儀ありと言われているので
親しい間柄でも手紙やメールのマナーとしてこの言葉を使うと潤滑油のようにスムーズな働きをしてくれるだけではなく丁寧になりお互いが穏やかな気持ちになれます。
大事な手紙やメールでは特に、謙遜の意味を込めてこの言葉を使う意味を知った上で、用いるようにしましょう。近年では、あまりに謙遜語を意識し過ぎて謙遜語と丁寧語、尊敬語が混乱して使われることも珍しくありません。返って違和感を感じさせる事態にもなり兼ねませんので、注意して慎重に用いるようにしましょう。
これらの例文を参考にして手紙やメールでも相手に対してへりくだる姿勢での文章を意識して書くようにすると、ずいぶんとその印象も変わって来るものです。相手を意識した書き方をマスターするためにも、この言葉は良く用いられるのでしっかりと把握しておきましょう。