台本の書き方

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  1. 1.台本の基本的な構成について
  2. 2.宛名の書き方の基本
  3. 3.台本の書き方

 


台本の基本的な構成について

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芝居や映画の台本というものは、それを演じる役者がしゃべる台詞(せりふ)の部分と、せりふではなく、その場面、場面の状況を描写しているト書きと呼ばれている部分、の双方から構成されて成り立っているものです。

 

基本的には、こうした構成というものは小説の場合でもほぼ同じで、小説の場合にもその登場人物たちが会話するせりふの部分と、せりふ以外の、場面の状況描写や種々の説明的な部分、さらには作者自身の考え方や心情などを述べている部分から成り立っていて、この部分のことは、会話の部分に対して「地の文」と呼ばれています。

 


台本と小説の構成の違い

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このように、芝居や映画の台本と、文学作品である小説とはよく似た構成を持っているわけなのですが、この両者の違いとなっているのは、芝居や映画の台本というものが、あくまでも台詞(せりふ)というものを中心に構成されているのに対して、小説である場合には、たとえ会話部分が質量共に大きな比重を占めている作品ではあっても、それはあくまでもその作品の一要素なのであり、小説というものは、あくまでも、せりふというものが土台と骨格を成している台本とは本質的に性格を異にしているもの、ということです。

 

これは何故そうなのかと言えば、そもそもが台本というものはそれ自体が完成品なのではなく、芝居や映画の土台となるものではあっても、芝居や映画そのものなのではなく、舞台やスクリーンの中で役者によって演じられる「ドラマ(物語)」を作り上げるための道具なのであって、この台本を元にして役者がせりふを発して演技をし、演出家による演出がなされることで、芝居や映画という作品が作り上げられることになるからです。

 

これに対して、小説というものは文学作品ですから、文章で書かれている作品それ自体が完成品なのであり、芝居や映画の台本のように、それを元にして芝居や映画が作られる、といった性格のものではありません。

 

小説の場合には、その文章の世界が全てなのであり、あくまでもその文章で描かれた作品世界の中のイメージとして、様々な人々(登場人物)がそのドラマ(物語)を織り成して行くのですが、これが芝居や映画の台本である場合には、それにもとづいて実際に生きた人間(役者と呼ばれる人々)たちが、文字通りにその身体を使ってドラマを演じて行くことになるのです。

 

それが芝居である場合には、文字通りに、舞台の上で生きている役者たちが、その身体で生でリアルタイムにそのドラマを演じ、映画である場合には、演じる役者たちの姿がカメラによって映像へと仕上げられ、その映像を観客はスクリーンの上で観ることになるのです。

 

すなわち、台本とは、その土台となり骨格となるものではあっても、あくまでも芝居や映画という完成品を作り上げるための素材なのであり、文学作品である小説のように、それ自体が完成品ではないということなのです。こうした性格を持つものであるために、台本は一般的には脚本と呼ばれていて、それを書く人のことは通常、脚本家と呼ばれているわけです。

 

もっとも、この台本をそのまま文学作品としてしまうものもあって、これが戯曲と呼ばれているものなのですが、かのシェークスピアの作品などはその代表的なものとなっているわけで、こうした作品を読むことで、読者にとっても小説と台本との書き方の違い、といったものがよくわかることになります。

 

このように、その構成はよく似ているものであるとはいえ、小説と台本とではその性格が根本的に異なっているために、その書き方の手法というものも、当然に違ってくることになります。

 


台本の書き方

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台本というものは、それを元にして役者が演じることを大前提としているものですから、その全体のストーリー展開の構成もさることながら、役者が実際に演じる場面を想定して、そのせりふによるやり取りを骨格として全体を組み立てて行く、といった書き方をしなければなりません。

 

すなわち、台本とは、文字通りに生きた生身の人間(役者)同士のやり取りによって、ドラマを進行させてゆくための手引き書となるものなのですから、小説の場合には、作者による客観的な心理描写で表現できてしまうようなものでも、台本の場合には、実際に役者がせりふと所作で表現するものになっていなければならず、そのための具体的なせりふと所作による表現となるための書き方、というものが台本には要求されるのです。

 

あくまでも、その骨格は実際に役者に演じてもらうためのせりふなのであり、せりふを骨格にして全体のストーリーを組み立てて行く、という書き方でドラマを構成して行く、という手法が採られるのが芝居や映画の台本というものなのです。

 

従って、小説を書いている作家が、脚本となる台本を書くことになった場合には、当然にその書き方の手法を変える必要が出てくるわけで、たとえ自分の作品であっても、その小説を脚本化(脚色)する際には、小説の書き方で書かれていたものを、台本の書き方に全面的に書き直さねばならないことになります。

 

このように、その書き方の手法というものが小説の場合とは異なっているために、芝居や映画の台本執筆を専門としている脚本家と呼ばれている人たちは、小説とは異なるその書き方の手法を身に付けることによって、脚本家として一本立ちして行くことになるのです。

 

このために、著名な脚本家といわれている人たちに弟子入りして修行を積んだり、あるいは脚本家の養成を行っている専門学校で勉強したりするなどして、脚本家としての力量を身に付けて行く、というキャリアパスを経ていると言われています。

 

いずれにせよ、小説とは異なる独自の書き方というものが要求される台本執筆の世界では、生きた人間の言葉のやり取りによる表現である、台詞(せりふ)というものこそが命となっているのであり、そのせりふ表現というものを自在に駆使して、役者たちがその生身の身体で演じるための土台となるものを提供することができてこそ、一人前であると言うことができるのです。

 

総じて言えることは、台本の書き方というものは、単に小説である場合の書き方との手法上の違いというだけではなく、それぞれの持つ性格の根本的な違い、というものから発しているものなのです。

 

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