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近年では自分のスキルを磨くためやより良い職場環境を求め、積極的に転職を行う人が増えてきています。実際に転職を成功させた場合、次に取り掛かるのが現在の職場へ辞表を提出することです。
辞表のもつ意味とは
同じようなものとして、退職届や退職願とよく混同されがちですが、実は意味に違いがあります。辞表とは、企業や団体の役員など一定以上の役職に就いている人が辞める際に使用されます。退職届などは雇用されている従業員が雇用主に対して退職を申し出るものであり、雇用主側である役員が辞める場合には辞表となるのです。
従業員である場合、うっかり辞表と書いて提出すると恥ずかしい思いをするので注意しましょう。逆に役員であるのに退職届を出してしまわないよう、こちらも注意が必要です。また、公務員など公的な機関の職員の場合は雇用主と従業員という雇用形態ではないため、どんな職員であっても退職届ではなく辞表が用いられます。
書き方の例文
用紙や文面に、正式な書式というものはありません。極端に言ってしまえばノートの切れ端に一筆書くだけでも良いのですが、これではさすがに受け取った側の印象がよくありません。立つ鳥跡を濁さずとよく言いますが、お互いに気持ちよく手続きを終えられるよう、きちんとマナーに則った文書を提出するようにしましょう。
書く際に絶対に必要となるのが、退職したいという明確な意思を記すこと、氏名をフルネームで書き、押印することです。勤務している会社に所定の用紙や書式が指定されている場合もあるので、事前に担当課に確認すると良いでしょう。一般的には、絵や柄の入っていない白の封筒と便箋に、黒のボールペンで手書きしたものを用います。
封筒には「辞表」と書き、中の便箋は「退職願い」という書き出しで始めます。具体的には、
「一身上の都合により、平成二十七年五月一日をもちまして退職いたしたく、ご了承くださいますようお願い申し上げます。平成二十七年四月一日 山田太郎(押印)」
スペースをあけ、
「株式会社〇〇商事 代表取締役社長 山田次郎 殿」
というように書きます。
退職の理由は特に詳細に書く必要はないので、一身上の都合で十分です。後日担当者と話し合いを行う際には聞かれるかもしれませんので、そこで本当の理由を話したり、当たり障りのない理由を伝えると良いでしょう。退職の希望日は、届を提出する日から少なくとも一ヶ月以上は先になるようにします。
もし希望日が特にない場合は、月末を指定します。フルネームを署名した後に押印が必要ですが、これは実印などである必要はありません。簡単なインク式のものも避け、普段使いしている三文印で十分です。最後に、勤務している企業名と代表者のフルネームも宛先として記載します。
直接の上司や人事担当者あてにするのではないので、注意しましょう。この際、マナーとして自分の名前が必ず代表者の名前よりも下にくるように書きます。すべて書き終わったら、日付や名前などに間違いがないことを最終確認し、便箋を封筒に入れましょう。糊で封をする必要はありません。封筒の裏には、自分の所属する部署とフルネームを書きましょう。
辞表を提出するタイミング
辞表を書き上げていざ提出となった時に、いつどのように出せばよいのか悩む人も多くいます。会社側にとっては喜ばしい話ではないので、なかなか出しづらく、提出が遅くなってしまうことも珍しくありません。民法上の規定では、希望する退職日の2週間前までに担当者に提出するという定めがあるのですが、ほとんどの企業では最低でも1ヶ月前までに提出することと決められています。
これは企業ごとに細かく決められているので、退職を検討しているうちに一度規程を確認しておきましょう。また、多くの企業で人事異動のシーズンである4月と10月を退職希望日にする場合は、他の異動者との兼ね合いもあるので、できれば2ヶ月前には上司に話すようにします。
基本的には実際に届を提出する前に、口頭で直接の上司に意思を伝えることになります。現在抱えている業務や周囲の状況などをお互いに検討しあい、具体的な退職日が決定されます。自分が希望した日に必ずしも退職できるとは限らないので、もし新しい就職先への出社日が決まっている場合などは注意が必要です。
どうしてもこの日に、と決めてある場合は、上司に口頭で伝える際に強く希望しておきましょう。いずれの場合も、できれば退職日直前に届を提出したいと思うでしょうが、一人が退職すると業務の引継ぎや次の人員手配などに予想以上に時間がかかります。これまでお世話になった会社のためと我慢し、きちんとマナーとして1ヶ月前までには提出するようにします。
このように、辞表の書き方や提出の仕方にも、いくつか覚えておきたいマナーが存在します。最後まで責任をもって残務処理を行い、気持ちよく職場を去れるように事前にきちんと確認しておきましょう。
辞表の書き方など色々な書き方は下記の記事も凄く参考になります♪
タイトル:辞任届の書き方について