ポップ書体の書き方
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必要な道具を揃えよう
お店の広告やチラシで見かけるポップ書体は手書きでも読みやすく、ついつい購買意欲を誘われてしまいます。機械的ではないポップ書体の良さは親しみやすく目を引きやすいこと。親しみやすくきれいなポップ書体を書くためには基礎を知ることと練習が欠かせません。
必要な道具をそろえて、書き方をマスターしましょう。まず、極太のマーカーと紙を用意します。紙はマーカーが滲まない大きめのものを用意します。最初のうちは方眼紙などを使ってもよいでしょう。定規があると大きさのそろった文字を書くことができます。
まずはマーカーに慣れよう
極太マーカーになれるためにラインを引いてみましょう。ポップ書体を書くときのマーカーの持ち方は鉛筆や普段使っているペンと違うので注意します。利き手の親指と中指でマーカーを挟み、人差し指をその上にそっと添えます。マーカーの一番太いラインが引けるように常に向きを変えながら動かします。
縦、横のラインを練習します。どちらも真っ直ぐに引けるように、ぶれないように気を付けます。一本引けたら、その線と平行になるような線を何本か引いてみましょう。横のラインはぶれやすく、普段字を書くときのように右上がりになっていかないように注意しましょう。
斜めの線も右上がり、左上がりと書いていきましょう。最後に円を描く練習をします。円は半円ずつ分けて描き、最初と最後がぴったりと重なるように注意しましょう。手首をゆっくりと回しながら線の太さが変わらないように円を描きます。
書きにくければ紙を動かしながら書き進めてもかまいません。このラインがポップ書体の書き方の基本になります。これらを組み合わせて文字や数字を書くことになりますので、ここでの練習を大切にしっかりとマスターしましょう。
数字を書いてみよう
数字は使う頻度も多く、比較的簡単なので最初の練習には最適です。方眼紙がある場合は一つの方眼の中に数字が収まるように意識してみましょう。文字の高さがそろっていることが美しく見えるポイントなので、方眼紙がない場合は定規であらかじめ底辺と高さのラインを引いておき、そこにそろえるように文字を書いていきます。
1はまっすぐ垂直に縦の線を引きます。始めと終わりの角が直角になっているか確認しましょう。6,8,9,0は形に円が入っているので少し注意が必要です。特に8は二つの円の組み合わせですが、波形を描くようなラインを組み合わせています。重なる部分が中心に来るように注意して書きましょう。
6,9は円を大きめに書くとバランスがよくなります。一つ一つの数字が完成したら、実際の値段表記のように三桁や四桁の配列で数字を書いてみましょう。この時、数字と数字の間を空けず、重なり合うように間隔を詰めて書き上げることで一体感が出ます。ほかの文字を書くときも、単語、単語、で塊を作るように配列すると読みやすくなります。
カタカナ、ひらがな、漢字
日本語には他にもカタカナ、ひらがな、漢字があり場合によってはアルファベットなども使用することがあります。すべての文字の基本はいちばん最初に練習したラインと円の組み合わせで書いていくことができます。カタカナは直線が多く、複雑ではないため書きやすい文字と言えます。
自覚が少ない分バランスが崩れるとこなれた感じが出ませんので方眼の中にめいいっぱい入れていく練習を忘れずに行いましょう。ひらがなには小さな円が入る文字もあり、最初のうちはバランスを取るのに苦労するかもしれません。見本を見ながら練習するとよいでしょう。
濁音や破裂音で使用する記号も小さいながら必要なものですので、配置場所に注意しながら練習します。カタカナ、ひらがなは数も決まっていますので一文字ずつ練習することができますが、漢字は主に使用するものなどをピックアップしてレッスンするとよいでしょう。
漢字は一見複雑で書きにくいような気がしますが、多くの漢字はへんとつくり、または上下で分けられる物なので小さなボックスに当てはめていくような感覚で書いていけば難しいことはありません。場合によっては極太マーカーでは書きにくい漢字などがありますが、そうした場合は簡略化した字体を使ったりひらがなで書いてしまうというのも読みやすさを考えた時には必要です。
どの文字を使った時も、組み合わせて使っているときも、文字の上下をそろえることと、単語をコンパクトにまとめるように配置することは共通しています。何度も実践してコツをつかんでいきましょう。
アルファベットも同様に高さをそろえること、横のラインが通根に平行であることなどに注意すれば大丈夫です。ただし、小文字と大文字を組み合わせたフレーズを書く場合には大きさ高さともに変化をつけなければいけません。臨機応変に対応することも必要です。
ポップ書体をより魅力的にする
ポップ書体の書き方をマスターすれば魅力的な広告が書けるようになるわけではありません。広告や看板には人の目を引き付けつようなデザインや色の組み合わせが必要不可欠です。時には、今回使用した極太マーカーだけではなく、細いマーカーやサインペンを使うこともあります。
細いペンを使ったとしても書き方自体に変わりはありません。かける線が細い分、一つの文字のスペースに余白が多くできることになりますので、微妙なブレやズレがより目立ちやすくなります。スムーズな線を引くためには、多少の勢いも必要です。迷いのない線を引くためにはやはり実践あるのみ。たくさん書いて腕を磨きましょう。
基本的な広告のデザインは、商品名を大きく目立つ色で書く。その商品の説明を商品名よりも小さな文字で、色味を抑えた黒などで書くと信頼度が増す。価格は大きめに、セール品などは赤い色で書くとより安さが強調できる。などの視覚効果を狙っています。
店頭で使われるポップ広告以外にも様々な場所で使うことができるポップ書体。店舗ではポップ広告を書く専門のスタッフを雇っているところもあります。ポップ書体の書き方をマスターし、それをアレンジする能力やデザインする力を加えることができれば大きく活躍の場も広がります。