借用書の書き方

pixta_tegami_01

知人に借金をした際、あるいはお金を貸した際は借用書が欠かせません。口約束の場合は金銭が食い違ったり、延滞やなしにされるというトラブルが起こりやすいからです。裁判などでも証拠がないので泣き寝入りするというパターンも多く存在します。
 
借用書そのものに法的な証拠能力は存在せず、予め法的書類にしたい場合は公正証書を作成する必要があります。しかし作っておけばそれを元にして事実確認をすることが可能でもあります。以降の書き方を参考に必ず作成しておきましょう。お金ではなくても、車などの重要な品を貸し借りする際は借用書を作っておくといざという時に便利です。

 

  1. 1.必要項目と書式
  2. 2.記載における注意点
  3. 3.利息と損害遅延金
  4. 4.個人間でも無理のない取引をする

 


必要項目と書式

pixta_tegami_02

ここでは自分が誰かから借りた場合を想定して作成します。借用書に必要な内容としては、表題と宛名、借りた日付といくら借りたのか、いつまでにどのような返済方法で返すのか、その間の利息や遅延の際の損害金、借用書作成の日付、自分の住所氏名及び捺印です。まずはこれらの表記が必ず記載されているのかが重要になります。

 

記載されていない箇所が一つでもあると、借りた方と貸した方で事実に食い違いが発生しやすくなるので、書き忘れのないようにしましょう。書類作成日はお金を渡した日にしてください。氏名の脇の捺印は、自分であることを証明するためのものなので、貸した方が書類作成を行った場合でも、かならす借りた方に署名及び捺印をしてもらい、双方が合意していることを示しておきましょう。

 

用紙のサイズや書式については決まったものはありません。ビジネス書などのように、パソコンやワープロで打ち、コピー用紙に印刷するという形式で構いません。書き方も横書きで構わないので、文書作成ソフトの初期設定のままでも作成可能です。但し表題は中央揃えでほかの文字よりも大きめに設定すると解りやすくなります。

 

また借りる側の情報は番地や建物名までしっかりと書きましょう。また連帯保証人がいる場合は、その方の氏名や住所も書きましょう。パソコンなどで作成した場合でも、捺印は別途押します。作成された借用書は貸した側が保管してください。

 


記載における注意点

pixta_tegami_03

まずは金額の書き方です。一般的には金額は100万円などのように数字で書きますが、借用書に金額を記す場合は百万円と漢数字で、更には一ではなく壱、二ではなく弐のような旧字を用いると効果的です。例文を書くならば、金参百弐拾壱万円を借り受けましたとなります。これは借用書を書換されてしまう可能性に対しての保護手段なのです。

 

また金額を明記することで実際に授受が合ったことを証明することにもなります。金額の漢数字に合わせ、借りた日付は平成などの年号で書くと良いでしょう。これは返済期限の日付や借用書の執筆日付も同様にしてください。次に返済期限及び返済方法を記入します。ここでいう返済方法は一括や分割などの返済回数です。

 

特に問題がなければ一括返済にし、複数回の返済を指定したい場合は毎月何日に支払うというように支払日も決めて記してください。毎月の返済日が決まっていれば、その月の返済について貸した側が判断を下しやすくなります。

 

返済場所に関しては特に記載の必要はありませんが、借りた相手のところへ直接持参するか、送金によって行うことが民法で決まっていますので、他の手段は避けてください。また利息を支払わなかった際のペナルティなどについても記載があるとトラブルにならずに対応できるでしょう。一般的には、期限より前であっても残金を一括で支払うなどがペナルティとして用いられています。

 


利息と損害遅延金

pixta_tegami_01

その次に利息と遅延金に関してです。こちらも明記しないと返済の段階で齟齬が発生するので注意します。基本的に明記がない場合は無利息とされ、利息が発生するとだけ明示がある場合は、年5パーセントで判断されます。

 

基本的には記載した利率での利息が発生しますが、利息制限法という法律に抵触しない範囲でのみ、実際は取引されます。遅延損害金においても上限がこの法律で決まっているので、予め確認してから利息の金額を決めるようにしましょう。利息及び遅延損害金の金額についても、借金と同様に漢数字で記載すれば書換される心配もありません。

 


個人間でも無理のない取引をする

pixta_tegami_01

書面にすればよい、法律の範囲内で利息を決めれば良い、と安易に考えるのは禁物です。あくまで目的はお金を貸して、きちんと返すことにあります。その為、借りる側が返せないような高額を借りたいと申し出ていないか、返済方法は適切か、貸す側が法の範囲ギリギリの高い利子をふっかけていないかなどの事前の取り決めが大事です。

 

実際に問題なくお金の貸し借りができること、借用書はその証明に過ぎません。書類があるから問題がないということではないのです。書類を作成したからといってそれだけで安堵しないように注意しましょう。裁判などになっても、実際にお金を取り戻せるとは限らないのです。

 

お金に関する色々な書類の書き方は下記の記事も凄く参考になります♪
タイトル:返金受領書の書き方

複素数平面の虚軸の書き方

主に大学の理工系の学生が習うであろう複素関数論の中に複素数平面というものが存在します。複素関数論は複素数というものを用いた数学です。複素数とは虚数というものを用います。 ...

「ご高覧」の意味と例文と書き方

ビジネス文書や普段あまり会うことのない目上の人に手紙を送るときなど、言葉遣いで迷う人は少なくありません。普段使い慣れていない単語はきちんと意味を理解して、文章の中でどのような使い方...

記念誌・寄稿文の書き方

学校や企業では、設立から10年、20年と経過すると、その記念として書籍などを発行します。それが記念誌です。内容は、これまでの歴史や関係する方々の寄稿文などをまとめたものにな...

意外と難しい会社での連絡メモの書き方

会社で事務をしていると、いろいろな方からいろいろな同僚宛に電話がかかってくるので取り次ぐことが多いと思います。その場に同僚が居れば問題はないのですが、なかなかタイミングよく在席して...

機械図面の書き方

  1.機械図面を書く前に 2.機械図面の枠の選び方や書き方 3.図面の投影法について   機械図面を書く前に ...

送付状の代理の書き方

送付状を代理で送らなければならない場合が発生することは良くあることではないでしょうか。   1.代理でファックス送付状を送るケース 2.メー...

お中元のお礼状の書き方:8月

日頃お世話になっている相手や上司、取引先などにあてて贈るお礼の品やご挨拶の品であるお中元。お中元をいただいたらお礼状を出すのがマナーです。なるべく早く出すようにしましょう。...

返信用封筒の書き方

ビジネスにおいては、返信封筒を利用することはよくあることです。会社勤めの人だけでなく、専業主婦や学生でも返信封筒を日常で使うことはあります。例えば、市役所などから送られてく...

野球のスコアの書き方

少年野球等のチームでは、スコアラーがスコアをつけることが必須になります。スコアをつけることによって試合の流れも分かり、試合中に円陣を組んだ際に監督やコーチが先の指示などを選...

修理依頼書の書き方

電化製品などを購入すると電化製品ゆえに壊れてしまうことがあります。そんなときには修理依頼書を書くことになります。意外にも書く機会のある修理依頼書の書き方を今回ご紹介します。...

スポンサーリンク