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取材依頼文を書くに当たっては、書き方以前に、完成品はどうなるのかということを想定した上で、企画を立てる必要があります。
企画立案と取材対象について
取材依頼文を書くに当たっては、書き方以前に、完成品はどうなるのかということを想定した上で、企画を立てる必要があります。企画を立てずして、どの様な人あるいはモノを取材するのか、そしてそれはどの様な媒体に載るのか、あるいは放映、報道されるのかが全く分からないままであるならば、取材などをする意義が見いだせないでしょう。
まず、企画の立案から開始します。この企画は、雑誌を作成するのか、それとも予算が決定していて、それでいて、埋め記事を書くためのある意味後ろ向きな取材なのか、若しくは、十分程度のテレビ生出演での取材なのかによって全く違います。まず、雑誌やテレビ出演などは、それなりに予算をかけなければなりません。
なぜなら、その取材が雑誌の顔あるいは、テレビ番組の顔となり得るからです。メインの記事などには、予算をかけるというのは、常識中の常識です。こういった場合、取材対象は、名を遺した有名な人物となる場合が多いことが想定されます。取材で掲載御礼などを、取材する側が払わなければならない場合も出て来るものと想定されます。
また、新聞などで数十行穴が開いたための埋め記事の取材というのもあります。この様な場合は、当然、締め切りも近いですし、それなりに予算もタイトな場合が多いのが現状ではないでしょうか。そのような場合でも、人物取材ならば、それなりの記事を書くことが可能であり、時と場合によっては、それが当該紙のメイン記事となって読まれることもあり得るのです。
フィクションかノンフィクションか
取材するに当たっては、完成品を想定の上で実施するわけですが、それが、フィクションかノンフィクションかでもまた、違いが大いにあり得ます。現在は、作家の世界でも、フィクションもノンフィクションも書きますし、随筆なども手掛ける作家もおり、千差万別でボーダーレスな世界になっているように見受けられます。
こういったフリーの作家の方々が取材する場合は、完成させる作品がノンフィクションの有名人を取り上げるか、フィクションの小説の重要なある一場面を取り上げるための取材なのかによっても全く、その様相が変わって来るでしょう。ノンフィクションの場合で人物メインの場合は、その当該人物に取材しなければ何も分からないのですから、取材依頼の前に日程取りから始まります。
伝手を頼っての日程取りならば上々でしょうが、そうでなければ、まず最初に、手紙を書くことから始めなければなりません。電話の前に手紙なのです。電話はいきなりな感じがして、敬遠される場合が多いからです。その手紙で、へりくだった文章で取材対象の人物への取材依頼文を書くのです。
その上で、電話をして、手紙が届いていることを確認して、日程取りが完了する訳ですが、取材対象人物が拒否した場合は、何度もお願いするか、それでもだめならば、企画自体、変更ということになるでしょう。また、フィクションで小説の重要であるが一部分だけ書くための取材ならば、仮に対象人物への取材が叶わなかったとしても、周辺から聞き出すことで何とかなるものです。
文字メディアか映像メディアか
取材の依頼については、それが文字メディアなのか、映像メディアなのかで更に大きく変わってくることがあります。文字メディアの場合で人物取材や、料理などを絡めた多方面な取材を行う場合は、長くても三時間程度で終了するのではないでしょうか。いずれ、それ程長い時間取材するということは、考えられないことでもあり、
取材自体はどちらかと言えば、やりやすいといった感じではないでしょうか。しかしながら、映像メディアの取材となれば、仮に数分しか放映されないといった場合でも、中央の全国ネットで放映されるとなれば、一日がかりです。悪ければ夜までかかることもある程で、取材される側は、飲食店などの場合であれば、一日を棒に振ることになります。
テレビなどの映像メディアの場合、その取材を依頼する場合は、真面目にお願いに行き、所要時間などもしっかりと話してこなければ、話がこじれることが想定されるでしょう。特に映像メディアの取材の場合で、小売店や飲食店などを取材する場合は、当該メディアの視聴率がどの程度なのか、
あるいは、放映時間帯が何曜日の何時頃からなのかをしっかり伝えなければなりません。これを伝えることにより、仮に最初は思わしくない返事しかもらえなくても、急に態度が豹変して、取材対象者が前向きになる可能性も否定できません。映像メディアの場合は、いかに番組が見られていて放映効果があるかを、納得させなければなりません。文字メディアよりは効果がある場合が多いのですが、納得させることは一苦労です。
取材依頼文の書き方について
取材依頼文の書き方についてですが、取材する対象で違う訳ですが、一般的な書き方としては、まずもって、手紙を差し出すことについてのお詫びを記します。マスコミ関係は、他の業界以上に砕けているように見受けられますが、全くの逆だということを肝に銘じるべきです。
その上で、雑誌の企画なのか、映像なのか、若しくは小説の人物描写のための取材なのかを、相手側に知らせなければなりません。その際には、その媒体が、いかに意義深いかも合わせて掲載する必要があります。意義が無い雑誌などの取材など、そもそもお断りといった事例が多いからです。そして、気になる取材の日程ですが、基本的に相手にお任せするべきでしょう。
ここで、年月日や時間、それに加えて場所などを指定するのは失礼ですので、この部分はいつでも時間は空けておくといった形で明記すべきです。取材日などは、実の所、後ほど電話をかけた時、やや親しくなってきてから、それとなく聞き出し、誘導尋問で自分の都合と合わせることなど、訳もなくできるものです。
そして、例えば、媒体が雑誌ならば、完成した雑誌を届けに上がるとか、映像メディアならば、放映されたもののダビングを届けに上がるとか、そういったことも忘れてはいけません。これを書くことによって、次の仕事に繋がることに期待が持てるからです。この最後の一文を書くかどうかで、今後の仕事の密度や、自身の情報網の構築について、必ずや大きく変わってくるものと想定されます。