紹介状の書き方:病院

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病院の紹介状は院外の先生に患者の診療情報をやり取りするときに必要な文章です。研修医が紹介状を書く場合に最も機会が多い場合は患者が退院するときとなります。退院日前日になって指導医から紹介状を書くことを言われてもあわてずにしっかりと作成できるように準備しておく必要があります。

 

  1. 1.紹介状の意味と宛名、差出人の書き方
  2. 2.診断の部分とはじめの挨拶の書き方
  3. 3.入院経過の報告及び結びの挨拶の書き方
  4. 4.最終チェックと封書作業について

 


紹介状の意味と宛名、差出人の書き方

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病院の紹介状は院外の先生に患者の診療情報をやり取りするときに必要な文章です。研修医が紹介状を書く場合に最も機会が多い場合は患者が退院するときとなります。退院日前日になって指導医から紹介状を書くことを言われてもあわてずにしっかりと作成できるように準備しておく必要があります。

 

まず、紹介状は電子カルテの患者場面を開くとそこに紹介状の項目かあるいは診療情報提供書という名の項目がありますので、そこを開いて作成していきます。病院の紹介状の書き方としては、最初に本文に手をつけるよりも前に宛名と差出人の項目のところから埋めておくと良いでしょう。

 

宛名の部分を書くときには脇付という相手への敬意を表す目的で名前・先生の後に添える言葉を付けておくことが必要不可欠です。紹介状の場合には「侍史」や「机下」、さらには「御侍史」、「御机下」などの言葉を使用することが一般的です。侍史とは秘書のことを指し、机下は机を指す言葉です。

 

ただし、正確には「御侍史」や「御机下」という言葉については慣例的には使われているものの誤りとされる表現なので注意が必要です。研修医が病院の紹介文を作成する場合には「侍史」のみに統一しておいたほうが望ましいといえます。特定の医師先生に宛てた紹介文ではない場合には、「外来担当医先生」と書いておくことが一般的な書き方となります。

 

差出人の部分については研修医の場合には指導医の連名で書いておくことが大事です。上下関係については右に上司である指導医、左に部下である研修医となります。研修医の氏名の前後に代筆を表す表現として「(代)」の文字をつけておくと良いでしょう。

 


診断の部分とはじめの挨拶の書き方

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診断の部分は、患者名欄の下の部分には診断記入ができるスペースが通常存在します。そこに「♯No.」をふって記載していきます。♯1では入院のきっかけとなったメインの病名を記載し、♯2では重要度が高い合併症を記載します。合併症の記載は2つか多くても3つに絞って記載するようにします。

 

病名によっては合併症が多岐に及ぶこともありますが、あまり書き連ねると散漫な印象を相手に与えがちなので特に重要度が高い合併症を絞るようにするのが一般的です。また、できるだけ合併症の項目については1行でまとめるようにします。長くても2行程度にして簡潔にまとめるのがポイントです。

 

診断の部分を書いたらそこでようやく紹介文の本文の始まりとなります。はじめの挨拶の書き方としては、診断の項目と同様に簡潔にまとめておくことがポイントです。ですので、表現としては「平素より大変お世話になっております」という表現か、または「いつもお世話になっております」くらいの表現で充分といえます。

 

ビジネスマナーにおいては「拝啓、時下益々ご清栄のこととお慶び申し上げます」という表現を使うこともありますが、他院の医師への紹介文の場合この表現は違和感を与えてしまう表現となってしまいますので使わないようにしましょう。

 

なお研修医の場合、他院の医師とは面識がないという場合でも研修医している病院との間では密接に地域医療連携していることのほうが多いです。ですので、「平素より」または「いつも」という表現は堂々と使用しておき感謝の意を伝えることは大切です。

 


入院経過の報告及び結びの挨拶の書き方

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本題といえる入院経過の報告についても簡潔に書いていきます。紹介状の入院経過の報告の項目も書くスペースは限られているためです。入院経過の報告では主に患者のかかった病名に対してどのような治療を行い、その結果患者の容態はどうなっていき回復したのかを書いていきます。

 

その他今後の外来通院に対する連絡事項、治療中に注意を要するような情報なども補足する必要はあります。治療中に注意を要する情報については代表的なものには主に今後に患者の生活において注意を要するような内服薬の使用を行った場合や治療によって合併症または副作用が起こった場合、病気が再発する可能性がある場合などが該当します。

 

難しい症例になればなるほど複雑化していきがちですので、書く項目が増えていく傾向はありますがここでもごく簡潔に必要な情報のみを書いていくことが大事です。また、文字を小さくして入院経過の報告を作成することはマナー違反となっていますので紹介状を書くときにはしないようにしましょう。

 

具体的なことについては治療経過報告をまとめた退院時サマリーを添付するようにし、参照してもらうようにします。結びの挨拶については、紹介元の先生に感謝の気持ちを伝えるようにして締めくくるとよいでしょう。

 

また、もう一つ重要なポイントとしては院内担当医のPHSを記載しておき連絡を取りやすいようにすることが大事です。そこから先患者の状態になにかがあったときに連絡をスムーズにする意味会いで記載しておくようにしましょう。

 


最終チェックと封書作業について

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本文を書いたら完成までは後少しという状態になります。その他の項目を埋めていきます。電子カルテによって多少の差はありますが処方、検査結果、備考欄などが該当することが多いです。「別紙ご参照ください」と書いておいて処方・検査結果記載例及び退院時サマリーを添付して送るようにします。

 

全部書き上げたら最終的には指導医に確認しておくことは忘れていけないことです。プリントアウトした紹介状に自分の判子を押し、それから指導医の最終チェックを経て完了となります。最終チェックの場合には問題がなければそのままで出して問題はありませんが、修正が入った場合には修正を行い間違いないようにしてから

 

もう一度プリントアウトをし、それから封書を病棟クラークと呼ばれる専門職の人にお願いしてもらいます。病棟クラークは簡単に書くと病院専門の事務職などを行う人です。入退院の手続き、カルテ作成、患者の家族とのやりとりなどを行う重要なポジションとなります。もしも病棟クラークが席をはずしていない場合にはメモ帳を残しておくようにします。

 

そこからの作業は病棟クラークが行います。きちんと紹介状や添付資料などを折りたたんでまとめ、表書きに宛名、裏書きの差出人の氏名をきちんと書いておき最終的に封書をして完成となります。完成した紹介状は退院時に患者の手に渡ることが基本となっていますが、

 

場合によっては退院のときに紹介状の作成が間に合わないということもあります。その場合は宛先の病院へ郵送することとなっています。間に合わない場合には送る病院の住所などの宛先を病院クラークに教えておくほうが良いでしょう。

 

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