作文の書き方:起承転結

pixta_tegami_01

 

  1. 1.文章の書き方の基本
  2. 2.実用文と小説の違い
  3. 3.実用文の重要性

 


文章の書き方の基本

pixta_tegami_02

文章というものはただ漫然と書いて行けばいい、といったものではなく、そこには一定の書き方のルールというものがあるわけです。

 

これが起承転結と呼ばれているもので、まず始めに「起」という文章の書き起こしがあって、それを受け継ぐ「承」というものがあり、次に話題を転じる「転」というものがあって、最後に結論を述べる「結」がある、といった文章の書き方の定型を示したもの、となっているのです。

 

従って、作文、すなわち文章の作成を行う場合には、この起承転結のルールに則って文章を書いて行く、というのがもっともオーソドックスな作文法ということになっているわけです。

 

もっとも、これはあくまでも文章を書く場合の基本原則というものですから、かならずしもこれを杓子定規に守らなければならない、ということではないのですが、その基本というものを身に付けておくことで、とりあえずはそれなりに文章として読むに耐えるものが書ける、ということになります。

 

こうした基本を身に付けるためには、やはり、そのためのトレーニングを積まなければならないわけなのですが、日本の学校教育では、このような作文の書き方を学ぶためのトレーニングがきちんと行われているのかといえば、これははなはだ疑問であると言わざるを得ません。

 

この起承転結による文章の書き方というものは、ただそう言われただけでできるものではないために、実地の作文指導というものがどうしても必要になるもので、そうしたトレーニングを積み重ねることによって、少しずつまとまった文章というものが書けるようになって行くわけなのですから、こうしたトレーニングは、やはり学校教育できちんと行ってゆく必要があるものなのです。

 


実用文と小説の違い

pixta_tegami_03

また、とかく文章と言えば、小説家の書くような文章のことをイメージしてしまいがちなのですが、あれはあくまでも「文学作品」という特殊な文章なのです。そもそも、「小説」というもの自体が「通常の文章」なのではなく、「会話文」と「地の文」との組み合わせによって物語(ドラマ)を構成する、という独特なスタイルを持った文章の手法なのです。

 

おそらくはほとんどの人が、小学校や中学校の音楽の授業で、縦笛やハーモニカなどの簡単な演奏のし方くらいは習った経験があるでしょうが、ではそれで作曲をしてみなさいと言われたら、いったいどれだけの生徒にそんなことができるでしょうか。

 

小説を書くというのはこれと同じことで、一般の人にとって文章を書くということは、「小説という特殊な文章作品」を書くことではなく、あくまでも「何かを他人に伝える」ための文章による表現でしかないのです。

 

これが「実用文」と呼ばれているもので、社会に出れば誰にとっても必要となる文章を書くこととは、この実用文がちゃんと書けるということなのです。たとえば、その時に不在であった人に代わって電話を受けた人が、その不在であった人に受けた電話の内容を伝えるためにメモを書いておく、といった場合があるわけですが、メモというごく短いものであるとはいえ、これも立派な実用文なのです。

 


実用文の重要性

pixta_tegami_01

さらには、ほとんどの会社では、文書による業務上のやり取りというものが日常的に行われているわけですが、各種の業務報告書といったものや、取引先の会社とやり取りする業務上の手紙文、さらにはその顧客に対する告知文書、また広報宣伝のための広告文といったものなど、実に多種多様な業務文書が書かれているわけなのですが、こうした実用文をきちんと書けるためには、それこそ、起承転結という文章の基本ルールが身に付いていなければならないわけなのです。

 

多くの人が、文章といえば小説家の書く文章をイメージしてしまうのは、一つには、小中学校の国語の教材には著名な小説家の文章が多く採用されているので、そうした「教養」を養うための文章の知識はあっても、社会人となった時に必要となる実用文に接する機会が少なかったから、ということがあるからではないのでしょうか。

 

あるいは、現在では変わってきているのかもしれませんが、そうした実用文に接して、その書き方を身に付けさせるということが、日本の小中学校の国語教育には欠けていると思えてならないのですが。

 

このように、作文という文章を書くための技術というものは、小説家や評論家などの文章を書くこと自体を仕事にしている専門家だけに必要なものなのではなく、誰にでも必要となる社会人としての基本的な能力なのです。

 

そもそもが、「実用文」としての文章というものは、相手に的確に自分の意思を伝えるコミュニケーションのための手段の一つなのであり、電話や会話のような、口頭という声によるコミュニケーションに対して、文書という文字によるコミュニケーションの手段なのです。

 

しかも、インターネットがもはや当たり前の社会インフラとなっている現代の社会では、従来の電話と同じレベルで、電子メールによるやり取りというものがビジネスの世界でも当たり前のものとなっていますから、ますます文章によるコミュニケーションといったものが、欠かせないものとなっているのです。

 

この意味で、インターネット社会となった現代社会では、従来以上にコンピューターネットワークを通じてやり取りされる文書によるコミュニケーションが不可欠となっているのであり、それに伴って、実用文をきちんと書けることが欠かせないもの、となってきていると言えます。

 

こうしたことから、この実用文を書くための、作文の書き方をきちんと身に付けるということは、今後ますます不可欠なものとなってくるわけで、インターネット社会とは従来以上に文章というものが重視されることになった社会、と言うことができるのです。

 

ツイッターのような短い文のやり取りでは、さほどそれを意識することはないでしょうが、やはりインターネットによるビジネスでのコミュニケーションを的確に行ってゆけるためには、作文の書き方をきちんと身に付けておく、ということが不可欠となっているのです。

 

その有無が仕事の能率というものをも大きく左右するものとなってくるのです。まさに、作文の書き方というものはインターネット時代の今日的なテーマなのであり、これを疎かにすることはできないのです。

 

お役立ち情報などの書き方や日常生活に必要な色々な書き方は下記の記事も凄く参考になります♪
タイトル:基礎体温表の書き方
タイトル:小学生のための福祉作文の書き方
タイトル:起承転結の書き方

保育実習の記録の書き方

小さな子どもが大好きで、子どもの身の回りの世話をしたり、子どもと一緒に遊んだり活動したりするのが好きな人は、保育士の仕事に向いているでしょう。保育士の仕事は何も保育園だけで...

科研の申請書の書き方

日本の研究者にとって最も研究費を獲得しやすい方法として科学研究費用助成事業と言うものがあります。これは学術研究助成基金助成金、あるいは科学研究費補助金等様々な呼び名がありま...

健康保険扶養者(異動)届の書き方

健康保険扶養者(異動)届というのをご存知でしょうか。これはその名の通り、結婚や子供が生まれた時など健康保険の扶養者が変わる時に届出しなければいけないものです。 &nb...

防火管理者届の横浜市の書き方例

消防法の第8条では、病院や学校、工場、大規模小売店舗など、複数の目的で使用されたり、多数の人が日常的に居住・勤務・出入りする防火対象物については防火管理者を選任し、これを所...

書き方を定式的に学ばない日本の文化

日本の教育課程においては実は文章の書き方について体系的に教わる機会がありません。小学校の頃から読書感想文や社会科見学の作文など、文章を書く機会には恵まれており、大学生になってもレ...

履歴書の書き方

  1.履歴書を書く上で注意すべき基本的なこと 2.履歴書の書式について 3.履歴書の項目の書き方 4.志望動機など自己アピールについて ...

始末書(交通事故)の例文とマナーと書き方

自動車を運転する場合は、運転手の義務として、誰もが周囲に注意を払っていると思います。しかし、そうしている時にでも、交通事故に巻き込まれることはありますし、自分自身が事故を起こしてし...

講演会の気づきのレポートの書き方

「気づき」とは、端的に言ってしまえば「その対象に接したことで自分なりに得たもの」のことです。   1.気づきとはどういうものなのか 2.講演...

専門学校の志望理由書の書き方

高校生が卒業した後の進路を考える時は、四年制の大学か短期大学に進学する他に専門学校に進むという選択肢があります。自分が目指す職業に近づくために専門学校を選ぶ方もいますし、得...

大学での論文やレポートの書き方のコツとは

論文やレポートは、どんな大学に入っても書かせられることが多いです。しかし、ほとんどの大学教授たちは、学生の論文やレポートを見てため息をついています。それは、内容があまりにも整理され...

スポンサーリンク