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このタイプの問題形式では、特に図表にこめられた「出題者の意図を汲み取る」ことが解答者には要求されます。以下に汲み取る方法をあげ、文の書き方を説明します。
図表資料型の小論文とは
まず、例をあげましょう。「次の表とグラフ(略)は、首都圏で働く成人5千人を対象に『1日の勤務時間とその勤務内容』について調査し、その結果を示したものである。これを見て、就労に対するあなたの考えを、条件(略)にしたがって書きなさい。」
上の問題には、表とグラフが示されています。この図表には、たとえば「勤務時間がどれくらいの人が多いか」、そして、「どんな仕事をその時間を進めているか」などのデータが含まれています。このような点をしっかり見極め、書き表すことができるかが問われています。
他の小論文の出題形式と違い、上記の点が図表資料型の特徴です。つまり、小論文を書く上でのヒントや手がかりが問題のなかに充分盛り込まれています。したがって小論文を手がけるようになった早い段階で取り組める問題形式です。
このように、表やグラフなどの図表、あるいは新聞記事などの資料からわかることを客観的に記すこと、さらにそれをふまえた自分の考えを述べる点が、図形資料型の小論文の特徴です。言い換えますと、図表のデータを正確に読み取れているか、読み取ったデータの解釈や判断が的確かといったところに、この形式の小論文の出題のねらいがあります。
上の「図表のデータの内容を読み取る」部分は「事実」の把握であり、「あなたの考え」は、「意見」の表明です。たとえば、説明文や論説文は、「事実」と「意見」とを明確に区別して書かかれています。この点を意識しておくことは小論文を作成する際もまったく同じです。
したがって、このタイプの問題形式では、特に図表にこめられた「出題者の意図を汲み取る」ことが解答者には要求されます。以下に汲み取る方法をあげ、文の書き方を説明します。
図表や資料が意味するものを汲み取るには
出題される図表には、いくつか特徴があります。一般的に数値を含む表は、棒グラフ、折れ線グラフ、円グラフなどに置き換えることも可能です。表でわかりにくいときは、手書きで下書き用紙などの余白にグラフを描いてみるとよいです。データをわかりやすくすることで、物事や現象の本質がわかりやすくなることがあります。
さらに、図表を読み取る際には、数字を読むことが重要になります。ただ単に読むだけでなく、意味する内容を読み取らねばなりません。「増加する」データにどのような意味や背景が考えられるか、そして自分自身はそのことをどう考えるか。頭に浮かんだら、すかさず下書き用紙にメモしましょう。手を働かせて作業することで頭が働き、論点をはっきりさせることができます。
このことは、さまざまな統計資料に目を通すことによって鍛えられます。どこに着目すべきかいくつか図表を見ているとわかるようになってきます。徐々に図表のポイントはここだと見えてくるようになります。そうなるとしめたものです。
そして、グラフを読み取る際にはコツがあります。グラフの最大、もしくは最小を把握することです。するとそのデータのもつ特徴が見えてきます。これでデータのポイントを見つけやすくなります。
たとえば「労働時間が9時間ほどの人が多い」とか、「午前に外回り、午後に社内で報告書作りをする傾向がある」などと読み取るわけです。資料文がある場合は、最初と最後の段落や「しかし」「ところが」などの逆接の接続詞の直後の文章に注意を払います。要点があることが多いからです。
図表資料型小論文を効率的に書く手順
原稿用紙を前にすると、文章が書けないという人は以下の手順を覚えてください。試験が始まったら、いきなり原稿用紙にむかい清書するのではなく、まずは問題の最初から最後までじっくり目を通します。その際、目に留まったところに印をつけておきます。
そして、下書き用紙にざっと「下書きメモ」をつくります。図表や資料からわかる主要点を短い言葉、例えば「1時間程度の残業」とか、「ワークシェアリングの不足」などのようにいくつか挙げます。キーワードを列挙できたら、それらに対して自分の見方や考えを短い言葉で結び付けます。
上で印をつけた言葉がカギになることがあります。そして下書きにとりかかります。列挙したキーワードとなるそれぞれの語句に対して、指定された文字数で大まかに割り振ります。各キーワード50字~200字程度の短文と、それに対応する自分の考えを100~200字程度加えます。指定文字数にあわせて概算で文字数を増減させます。
そして、キーワードを順序よく並べ、接続詞を付け加えたり、添削して文の流れを整えます。前文やまとめとなる部分を加えます。両方とも重要で、採点者をひきつけられるかかぎを握っています。他人の文を採点するつもりで、この時点でもう一度きびしく推敲します。時間が限られますので、ここまでの作業を走り書きで行います。
例えば「これらの図表から3つのことがあげられます。ひとつは・・・。」など、「以上のことから、労働時間からは・・・という事実があきらかであり、そのことは勤務内容の・・・を反映し、・・・点があげられる。また、その原因は・・・にあると推定され・・・。」などと典型的な言い回しは便利ですし、使うことで一般に読みやすくなります
一息で読んでもらえる小論文を書く
小論文を採点する側から見るとします。誤字脱字や主語と文末が一致しない文などを繰り返すと印象が悪くなり、大幅な減点の可能性がありこれらは論外です。ここでは左記の点が解消できたとして、さらに小論文をよくするポイントを挙げます。
小論文の受験者は、どんな試験でも大きな実力差のないことが普通です。したがって、「目に留まる」小論文はむしろ注意すべきです。小論文の採点者に、最後まですらすらと読んでもらえたとしたら、第一段階はクリアです。つまり「無難に書く」ことも大切です。毎回、優れた文が書けるとは限りません。まずはどんな問題でも無難にわかりやすく書けることが大事です。
それには、主題から視点がずれている、ひとりよがりな文に終始しているなどは避けなければなりません。そのために、データを正確に読み取り本質をつかみ、自分の考えとの関連性を明らかにしておくと、大きくポイントをはずすことはまずありません。図表資料型の小論文の場合はポイントは落ち着いて目を通せば見えてくるものがほとんどです。
あとは見えたポイントを清書する際に、漏らさず書き記すことだけ気をつけます。何問か同じ方式で練習し、身近な人に問題とともに小論文の原稿を見てもらい、率直な意見をもらいましょう。その際になるべく遠慮なく批評してくれるように頼んでください。
はじめから名文を書くことはだれもできません。いくつかの問題で5、6回ほど書いてみてください。すこしずつ自分の文が整ってくることがわかるはずです。最後に多くの文を読んでお手本にしたり、新聞や本を考えながら読む習慣をつけることもプラスになります。