給与支払報告書における摘要欄の書き方
-
ビジネス文書の書き方について
社会人になると、様々なシーンでビジネス文書を目にすることになります。取り引き先などから送られてくる文書は、皆ビジネス文書の形式で書かれていますので、ビジネス文書の漠然としたイメージ...
-
お詫び・謝罪の言葉の例文と書き方
私たち人間は、どんな偉人であっても完璧な人などいないもので、どれだけ慎重に考え行動していても、時には間違いも犯し、失敗し、他人に迷惑をかけることもあるでしょう。 ...
-
「ご愁傷様」の意味と例文と書き方
ご愁傷様の意味と正しい使い方を紹介します。「愁」という言葉は「愁える」とも読みますので、悲しい思いを持っているという意味になります。 さらに「愁傷」になれ...
-
医師へのお礼の手紙の書き方
1.お礼の手紙のマナー 2.医師へのお礼の手紙の内容 3.手紙の渡し方 お礼の手紙のマナー 電話や...
-
自動車検査証返納届出書の書き方
ナンバー登録をして公道で走れる軽自動車の使用を一時的に中止するとき、一般的にナンバープレートを返納して廃車の手続きをしますが、このときに提出する書類のことを自動車検査証返納...
-
出産祝い目録の書き方
親しい友人や会社の同僚、親戚などに赤ちゃんが誕生したら、出産祝いを贈ることが一般的です。通常は出産祝いの品物を買って直接手渡したいところですが、場合によっては目録を贈ること...
-
取材依頼文の書き方
取材依頼文を書くに当たっては、書き方以前に、完成品はどうなるのかということを想定した上で、企画を立てる必要があります。 1.企画立案と取材対...
-
出演依頼書の書き方
1.講演会依頼 2.手紙の基本マナー 3.出演依頼の書き方 講演会依頼 講演会を企画するときに、も...
-
7月の挨拶(結び・文末)の例文と結びの挨拶と書き方
パソコンや携帯電話の普及によって、知らせたいことや伝えたいことがあるときには電話やメールで済ませてしまい、手紙を書くことがめっきり少なくなってきました。親しくしている友人や日ごろか...
-
時系列の介護記録の書き方
介護のケアやサービスを利用者に提供するときには、生活の一部を連続的に把握する必要があります。高齢者や障害者、児童などの一瞬をとらえながら連続的に変化を感じとることが必要です...
給与支払報告書の項目
給与支払報告書は、所定用紙に「給与支払報告書(個人明細書)」と書かれているとおり、会社や事業主が給与を支払った相手、ひとりひとりに対する源泉徴収額(所得税)などを記入する用紙です。
21項目の記載事項がありますが、それぞれ何を書いたら良いのか、一見すると非常に難しく思えるかも知れません。しかし、ひとつひとつの項目を取り上げてみると、それほど難しい内容はありませんので、まずはどんな記載事項があるのかを把握しましょう。
①住所・・・その年の1月1日に住んでいた場所について、給与を支払った相手に確認し、正確な住所を記入します。住民登録してあった場所と、実際に住んでいた場所が異なる場合には、その旨をメモ用紙に記入して添付してください。
②氏名・・・給与を支払った相手の氏名を記入します。フリガナの記入忘れが多いので、注意しましょう。
③種別・・・支払った金額の内容について、給与・賞与などと記入します。
④支払金額・・・その年の支払いが確定した金額の合計を記入します。
⑤給与所得控除後の金額・・・国税庁が発行している「平成○年分の年末調整等のための給与所得控除後の給与等の金額の表」という長い名前の表を参照し、給与所得を控除した後の給与金額を記入します。
⑥所得控除の額の合計額・・・⑤の給与所得を控除した後の給与金額から、「社会保険料控除・生命保険料控除・地震保険料控除・障害者控除・配偶者控除・扶養控除・基礎控除」などの控除合計額を記入します。
⑦源泉徴収税額・・・年末調整をしてある場合は、年末調整をした後の源泉徴収税額を記入します。年末調整をしていない場合は、源泉徴収するべき金額を記入します。
⑧控除対象配偶者の有無等・・・給与を支払った相手に配偶者がいる場合、配偶者の年間所得金額が38万円未満であれば、配偶者控除を受けられます。配偶者控除を受ける場合は、有無の欄の「有」に○印、受けない場合は「無」に○印をつけてください。また、配偶者控除を受ける場合で、配偶者が70歳以上であれば、E欄にも○印をつけてください。
⑨配偶者特別控除の額・・・給与を支払った相手が、配偶者特別控除を受ける場合、別途作成する配偶者特別控除申告書の「配偶者特別控除額」を記入します。配偶者の所得金額が38万円以上76万円未満の範囲であれば、控除額を記入できます。
⑩控除対象扶養親族の数(配偶者を除く)・・・特定G欄(19歳以上23歳未満の扶養親族の人数)、老人H欄(70歳以上の同居している扶養親族の人数)、老人I欄(同居か別居かに関わらず、70歳以上の扶養親族の人数合計)、その他J欄(16歳以上19歳未満と、23歳以上70歳未満の扶養親族の人数)を記入します。
⑪障害者の数(本人を除く)・・・特別K欄(同居している特別障害者の人数)、特別L欄(配偶者を含む扶養親族のうち、特別障害者の人数)、その他欄(配偶者を含む扶養親族のうち、普通障害者の人数)を記入します。
⑫社会保険料等の金額・・・社会保険料の合計金額を記入します。小規模企業共済等掛金がある場合は、社会保険料の合計金額を書いた上に、( )で追記してください。
⑬生命保険料控除・・・別途、保険料控除申告書を作成した場合、O欄に最高12万円までの控除額を記入できます。
⑭地震保険料控除・・・別途、保険料控除申告書を作成した場合、P欄に最高5万円までの控除額を記入できます。
⑮住宅借入金等控除の額・・・給与を支払った相手が、年末調整で住宅借入金等特別控除を受けた場合は、その金額を記入します。
⑯配偶者の合計所得等・・・右手中段にある「イ~ト」の項目に該当する場合、それぞれの金額を記入します。
イ(配偶者特別控除を受けた場合、配偶者の合計所得金額)
ロ(生命保険料控除額に、その年に契約した一般生命保険料の控除額が含まれる場合、その年に支払った保険料額)
ハ(生命保険料控除額に、前年に契約した一般生命保険料の控除額が含まれる場合、その年に支払った保険料額)
ニ(生命保険料控除額に、その年に契約した介護医療保険料の控除額が含まれる場合、その年に支払った保険料額)
ホ(生命保険料控除額に、その年に契約した個人年金保険料の控除額が含まれる場合、その年に支払った保険料額)
ヘ(生命保険料控除額に、前年に契約した個人年金保険料の控除額が含まれる場合、その年に支払った保険料額)
ト(地震保険料控除額に、平成18年12月31日までに契約した長期損害保険契約等の控除額が含まれる場合、その年に支払った保険料額)
⑰摘要欄・・・書き方の詳細は、2)3)で学びます。
⑱16歳未満扶養親族・・・⑩のその他J欄に記入していない、16歳未満の扶養親族がいる場合、人数を記入します。
⑲本人が該当する事項・・・未成年者から勤労学生まで、11項目あります。本人が該当する場合は、該当欄に○印をつけてください。
⑳中途就・退職・・・給与を支払った相手が、その年の中途就職、または中途退職の場合、該当欄に○印をつけて、年月日を記入します。
㉑生年月日・・・給与を支払った相手の生年月日を記入します。
摘要欄(⑰)に書き入れる項目
①給与を支払った相手が、年末調整で「住宅借入金特別控除」の適用を受けた場合に、その住宅に住み始めた年月日を記入します。
②給与を支払った相手の社会保険料控除額に、「国民年金保険料」や「国民年金基金」が含まれている場合、その金額を記入します。
③その年の途中から給与を支払った相手、つまり転職してきた相手に、「前職の給与支払報告書の金額を合算して年末調整した」場合、前職の住所・社名・退職年月日・前職の給与金額・その金額から控除された社会保険料額・その金額から徴収された所得税額を記入します。
④給与を支払った相手に、「控除の対象となる配偶者」や「扶養している親族」がいる場合、それぞれ氏名と続柄を記入します。扶養している親族が16歳未満の場合には、氏名のあとに(年少)と追記します。
⑤給与を支払った相手が、災害による被害を被って「所得税の徴収猶予を受けた」場合、⑲の災害者欄に○印をつけて、徴収猶予税額を記入します。
摘要欄に書き入れる例文
①住宅借入金特別控除可能額 ○○○,○○○円
居住開始年月日 平成○年○月○日
②国民年金保険料等の金額 ○○○,○○○円
③○○県○○市○○町○○番地 株式会社○○ 平成○年○月○日退職
支払金額○○○,○○○円 社会保険料額○○○,○○○円 徴収税額○○,○○○円
④母:氏名 妻:氏名 子:氏名(年少)
⑤災害者の徴収猶予税額 ○○,○○○円
以上のように、ひとつひとつの項目が把握できると、給与支払報告書の記入は意外と簡単に済ませることができます。給与を支払った相手に該当しない項目については、何も記入する必要はありません。該当する項目については、確認の手間が多少かかりますが、摘要欄の記入もれがあると住民税の算出等に影響しますので、漏れなく記入してあげてください。
申告書の書き方など色々な書き方は下記の記事も凄く参考になります♪
タイトル:年末調整:保険料控除申告書の書き方
タイトル:源泉徴収票の書き方
タイトル:源泉徴収票の書き方
タイトル:法人税申告書の書き方
タイトル:摘要の書き方