裁判の移送申し立ての意見書の書き方

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裁判所に訴訟を提起すると、基本的には提起された裁判所で審理が行われますが、事件によっては裁判所の判断で、管轄区域が異なる別の裁判所で審理を行うようにすることがあります。

 

  1. 1.裁判の移送とはどのような制度なのか
  2. 2.移送が決定されるまでの流れ
  3. 3.裁判文書の標準書式を参考に作る
  4. 4.意見書を作成する際に注意すべき点

 


裁判の移送とはどのような制度なのか

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裁判所に訴訟を提起すると、基本的には提起された裁判所で審理が行われますが、事件によっては裁判所の判断で、管轄区域が異なる別の裁判所で審理を行うようにすることがあります。このような措置を行うことを「移送」といいます。1つの訴訟について行われる移送は一度だけで、二度以上の移送が行われることはまずありません。

 

移送が行われるケースは大きく分けて2つあります。1つ目のケースは裁判所が職権で決定する場合で、原告が訴状を提出する場所を間違えていた場合や、紛争当事者や証人などの事情を考慮した結果、別の所で審理を行ったほうが訴訟の遅滞の回避や当事者間の不公平感の解消につながると訴状を受け取った裁判所が判断した場合などに、当事者の意向に関係なく移送が実施されます。

 

2つ目のケースは民事訴訟で行われることがあるケースで、当事者の一方からの移送申し立てに対してもう一方の当事者が同意した場合です。ただし、被告側と原告側の双方の同意があっても、移送によって訴訟に遅滞が生じたり、当事者間に不公平感が生じると考えられる場合は移送が実施されないことがあります。

 

移送申し立ての申立人となるのは、大抵は被告です。民事訴訟で被告となった者は、第1回目の口頭弁論に出席するか、出席しない場合は口頭弁論の日までに答弁書を提出することになりますが、移送申し立てを行えるのは口頭弁論の呼出状を受け取ってから、答弁書を提出する前までの間で、答弁書を提出しない場合は口頭弁論期日の前までです。これ以外の時期の移送申し立てについては却下される可能性が高いので、申し立てのタイミングは誤らないようにしなければなりません。

 


移送が決定されるまでの流れ

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民事訴訟の被告となった者が移送申し立ての申立人であると仮定して移送決定までの流れを述べると、移送申し立てが行われると、移送申し立てを受理した裁判所は、申立書、申立ての根拠となる書面、求意見書、意見書、受領書の5つの書類が入ったものを民事訴訟の原告のもとへ送達します。

 

書類を受け取った原告は書類の記載内容に対する賛否とその理由を求意見書に記載された提出期限までに記入して、裁判所に提出します。裁判所は申立内容と意見書の内容をもとに、移送申し立てを認めるか、却下するか、棄却するかを決定します。決定した内容については告知されてから1週間以内に不服の申立て(即時抗告)を行うことができ、

 

この間に不服の申立てがなかった場合は裁判所の決定が確定し、即時抗告があった場合は上級裁判所で審理が行われて移送の可否が決定されます。移送申し立てに関する手続きが全て終了したら、改めて民事訴訟の審理を行う裁判所から民事訴訟の第1回目の口頭弁論期日に関する呼出状の送達が行われるので、民事訴訟の被告は期日に裁判所に出頭するか、出頭しない場合は答弁書を提出しなければなりません。

 

なお、移送申し立ての申立書を受け取った民事訴訟の原告は、申立書で主張されている内容に少しでも異議があるのなら、意見書を提出すべきです。これは、意見書を提出しなかったり、期限までに提出できないと、申立人が申し立てた内容に異議は無いとみなして移送を決定してしまう可能性があるからです。

 


裁判文書の標準書式を参考に作る

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民事訴訟の被告が行った移送申し立てに対する意見書の書き方は、裁判文書の標準書式を参考にします。裁判文書は2001(平成13)年以降、A4サイズの用紙を縦に使用し、横書きで記載することになっており、余白の大きさや文章の表記方法など様々な規定があります。裁判所の中には標準書式に沿って独自に作成した書式をホームページでダウンロードできるようにしている所があるので、これを参考にしてつくると良いでしょう。

 

意見書の書き方は、まず最初に事件番号、申立人(訴訟の被告)の氏名、相手方(訴訟の原告)の氏名を記入し、その下に表題を記入します。事件番号は、移送申し立て事件の事件番号と提訴した事件(基本事件)の事件番号を併記し、後者は括弧書きにします。表題は「移送の申立に対する意見書」とすれば良いです。なお、事件番号については申立書などに必ず記載されているので、それにならって記入しましょう。

 

表題の下には意見書の提出先の名称、提出年月日、提出者氏名を記入します。提出者氏名の横には、全ての内容を記載し終えた後に認印を押印しましょう。提出者氏名まで記載したら、その下に「意見の趣旨」というタイトルをつけて、移送申し立てに対する意見の趣旨を記入します。

 

例えば、移送に不同意とする場合は「本件移送申立を却下するとの決定を求める」などと記入します。趣旨の記入を終えたら、その下に「意見の理由」というタイトルをつけて、移送に同意あるいは不同意とする根拠を具体的に記入します。1枚でまとまりきらない場合は、2枚目以降に続けて記載していきましょう。

 


意見書を作成する際に注意すべき点

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意見書を作成する際には注意しなければならない点がいくつかあります。まず、意見書はできるだけパソコンの文書作成ソフトを使って作成しましょう。パソコンで作成すると、相手方が提出してきた移送申し立てに対する意見書の内容に対する意見書を作成する場合や、裁判所の決定を受けて不服申し立てを行うための文書を作成する場合などに、過去に提出した文書の内容を簡単に引用することができます。

 

また、手書きだと書き間違いをした場合に文章に二重線を引いて訂正印を押さなければならず、あまりに書き間違いが酷いと最初から書きなおさなければならなくなりますが、パソコンだと文書が完成した段階で印刷すれば良く、押印も印刷し終えた文書に対して行えばいいだけなので、訂正作業も簡単です。移送申立書には主に、

 

移送しなければ申立人である民事訴訟の被告側が不利益を被ることになる点、移送しても民事訴訟の原告側に新たな不利益は生じない点、移送することで審理が遅滞する可能性がなくなる点が主張されていますが、意見書ではこの主張に一つ一つに対して筋道を立てて意見を述べた上で同意するかしないかを主張する必要があります。

 

例えば、移送に不同意であれば、移送によって被告側の不利益が拡大することはない点や、移送するとかえって審理の円滑な進行が妨げられる点を、根拠とともに主張しなければなりません。また、民事訴訟の答弁書では主張を補うための証拠書類の添付が必要となる場合がありますが、移送申し立てに対する意見書では証拠書類は特に必要とはされていません。ただし、自らの主張を補うための書類が用意できる場合は、なるべく裁判所にそれらを添付書類として提出しておくと良いでしょう。

 

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