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契約書は、契約の内容を誰が見ても誤解することなく明示的に示すことが必要です。その為、誤解されるような書き方を行うことは後々のトラブルの元になります。その為、文章の内容のみでなく、文章の体裁についても誤解されないようにしっかりと整えることが大切です。改行をする場合にも体裁を整え、誤解の無いように行うことが重要です。
条文の切れ目以外での改行は行わない
契約書の内容は、複数の条文により構成されています。その条文は、契約における一つの事象について示されているものです。その為、その条文の中では基本的に改行は行いません。例えば、以下の例文のような、
「(第一章 契約の定義) 本契約は、〇〇株式会社(以下、甲という。)と△△株式会社(以下、乙という。)との業務提携の内容について記載するものである。本契約は甲の行う◇◇事業について、乙の販売網を利用した販売の方法について定義するものである。」
があるとします。この場合には、2つの文章が連続して記載されていますが、そのどちらも契約内容の定義について謳っており、基本的に同じ契約の定義を行っていることから、途中で行を変えないことで、その条文が一連の内容であることを示しています。
また、連続して記載することで、2つの内容が密接な関係であることを示しています。このように、一つの条文の中では連続して記載することで、文章が分かれていても同じ内容であることを意味しているのです。
条文の補足や副章の場合には改行を行う
契約の条文の中には、複数の場合に関し個別に定義することが良く行われます。その際には、前文と前提が異なるとみなし行を変えて個別の内容であることを表現します。例えば以下の例文
「(第二章 契約の履行) 甲は乙に対し、別途覚書で定めた商品を提供し、乙はこの商品を自社の販売ルートを利用して販売するものとする。ただし、乙から特段の申し入れがあった場合には甲は乙と協議の上、例外を別途定める販売ルートで販売することも可能とすることがある。
1) 乙からの申し出については、文書を以って申し立てをおこなうものとする。
2) 協議の内容については、別途覚書として定めることとする。」
のように本文の内容を補足するような条項の場合には、本文の条文を補足するものとして改行することで内容が独立していることを示す意味を持ちます。この場合は契約の履行方法について定義するものですが、補足として記載する文章は条文の補足として記載されているため、行を変えることでその意味が独立していることを示します。
改ざんなどを防ぐためにも改行は行わない
契約書は会社対会社などの商取引の内容を細かく記載するもので、その内容の変更については当事者の明確な合意が必要になる上、契約変更が必要になることが多いものです。しかし、契約書に記載されている内容が最終的な契約内容になってしまうため、その中で双方の合意があり追加された内容かどうかは判別できません。
その為、契約書を改ざんし自らが優位になるようにしようとする人もいます。改ざんするためには、新たな内容を契約書に書き込むことになりますが、その為に利用されるのが余白です。余白が広く取ってある場合には新たに解約内容を記載することも容易なため、これを防ぐためにむやみに行を変え空白を増やすことは改ざんのリスクを高めることになります。
しかも、空白に記載された内容が双方合意の内容なのか第三者が単独で行ったのかなどは不明になってしまい、契約書に記載された内容が契約内容になってしまうため、十分な注意を必要とすることでもあります。
意味を明確にするために改行を利用する
契約書の中には複数の条文が存在します。また一つの条文の中にも、複数の独立した内容や、重みづけの異なる項目が多数存在します。しかし、これらをすべて一連の条文としてとらえ行を変えることなく羅列してしまうと、読む側にとっては内容が不透明になる上、契約内容における過去項目の相関関係が不明瞭である場合には内容が分かりにくく、その重要度の区別もつきにくくなってしまうと考えられます。
その為、このような複数の独立した内容や、重みづけの異なる項目がある場合には行を変えることで、この内容を明確にすることが大切です。このように、契約書は非常に重要なもので、その内容をしっかりと記録するために単語や文章も、実際に使用されているものではなくより明示的に記載されています。
その為、行を変えるという方法は文書の体裁としては分かりやすく、また内容もしっかりと理解できるものである必要があります。しかしその反面、読みやすさを重視するあまり余白を作りすぎたりすると改ざんの温床になります。
これらの事を十分に注意した上で、意味を明確に理解できるものを作成するためには、基本的に誤解されるような書き方を行い後々のトラブルの元にならないように十分注意する必要があります。
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