感想レポートの書き方のコツ

pixta_tegami_01

感想レポートの書き方については、いくつかのポイントがあります。それらを項目別に見てみると、次のようになります。

 

  1. 1.読む立場と書く立場
  2. 2.やはり文書の形式は踏むこと
  3. 3.「5つのポイント」
  4. 4.推敲は手抜かない
  5. 5.能力を高めるチャンスと位置付ける

 


読む立場と書く立場

pixta_tegami_02

まず大事なことは、読む立場ということになります。誰が読むのか、誰に読んでもらうのかということです。たとえば、書物を読んでの感想レポートという場合も、書いた人本人に読んでもらう場合もあれば、その本を読むようにと指示した人が読むことになる場合もあります。

 

さらに言えば、読後感想レポートという一種のコンテストに応募し、審査員が読む立場と言うこともあります。もちろん特定の人を意識しないで、広く多くの人に読んでもらうということだってあるでしょう。いずれにしても、誰を読み手とするかで、書き方が変わってくるので、最初に考えることは「読む立場」ということになります。

 

そして、次に大事なことが、書く立場ということになります。読む立場と対になる部分もありますが、自分がどういう立場に立って書くかということです。単に本を読んで、思ったこと、気づいたこと、使ってみたい点、直した方がいいと思う点などを感想としてレポートするのが一般的です。

 

書いた人と対等の立場や目線で書くときと、尊敬しながら、それでも提案したいことがあるというような立場で書くときと、あるいは評論家として論評するとき、自分が率先して解決する立場であるときなどで、書き方が大きく異なるということです。

 

企業の社員が、会社の業務として、何らかの感想アンケートを求められたときに、会社にとって素晴らしい提案が含まれていたとしても、自分のことはをさておいて、第三者的に論述していれば、読む方はうんざりして、せっかくの提案が埋没してしまうということがありますが、これなどは書く立場を正しく掴んでいない典型的な例と言えます。

 

そして、書く立場と読む立場の関連を常に意識して、書き続けないと、良い感想レポートにはなりません。これを誤るとせっかくのレポートが死んでしまいます。もう一つ、書いている途中で、立場が変わったりしてしまうことがありますが、それですとレポートが病気にかかってしまいます。

 


やはり文書の形式は踏むこと

pixta_tegami_03

感想レポートは言ってみれば一種の小論文ですから、それなりの論文記述の形式を踏む必要があるということです。昔から模範的な形式としては、三段形式と四段形式が有名です。三段形式というのは、序論―本論ー結論というような具合で、自然のリズムがあるので、もっとも受け入れやすいとされているものです。

 

それに対して、四段形式は、起承転結と言われるもので、詩歌の形式が元にはなっていますが、おなじみの形式であり、特に「転」の部分にポイントがあり、一転して印象を強めたリ、別の視点での論述を入れたリして、主張を強調するようなときに大きな役割を果たします。

 

からもちろん、感想レポートという場合は、数行で済ませなくてはならないこともありますから、これら形式を踏むことはできないで、印象に残ったことだけを簡単に記述しなければならないこともあるでしょうが、許されるスペースや入力文字の制限が広い場合は、できるだけ形式を意識して、論述することが望ましいのです。

 


「5つのポイント」

pixta_tegami_01

感想アンケートに限らず小論文なども含めて、審査する場合には5つのポイントがあるとされています。

 

一つ目は、論理の正確性です。たとえば、三段論法のように論理がきちんと展開されていないと、説得力のあるものではなくなってしまします。

 

二つ目は、論旨の明瞭性です。最近はパソコンの普及とともに、ブラインドタッチなどでスピードアップした文章作成を得意とする人が増えていますが、少し警鐘を鳴らしておく必要があります。思いつくままに打ち込んでいきます。
 
自分の頭で考え込んだところが少なくなり、論旨の明瞭性がぼやける結果になります。まずは、深く思考することが大事なのです。同時に、必要な説明は省かないとか、結論を人任せにしないとか、自分の見解をはっきりと示すことが重要です。

 

三つめは、考え方の豊かさです。前項の自分の頭でしっかりと考え込むことと連動しますが、深い思索性が求められます。ちょっとした思いつきで書くのでなく、もう一度自分の中でじっくり思索してから、表現するということです。中国の偉い人が「口耳の学」ということでの戒めを説きました。
 
耳にした気の利いた話をそのまま引用して口にするのは、小人の身に付かない学問であるとしたことと同じで、いったん自分の身体の中で咀嚼する必要性を諭したものですが、この咀嚼するということがとても大事です。そして、このことを踏まえて先哲先人の知恵に学んだりしながら、レポートに深みや厚みが加える必要があるのです。

 

四つ目は、独創性です。誰もかれもが、感動したとか、良かった、参考になったというのでは、個人の独創性は全くありません。独自の感じ方や人と違う主張などを意識して書きこむことです。

 

最後は、迫力です。感想レポートといえども、迫力のない文章は訴えるものが浮かび上がりません。文章表現の仕方を工夫して、迫力を持たせる努力を怠ってはなりません。

 


推敲は手抜かない

pixta_tegami_01

文章を作り上げたら、少なくても3回は読み直し、これまで述べてきたようなことの点検と、文章の練り直しをする必要があります。幸いにして、ワープロそしてパソコンの登場によって、文章の添削や書き直し、構成の組み直しなどがいとも簡単にできるようになりました。文章は練れば練るほど、いいものに仕上がります。時間の許す限り、推敲を重ね、完成させることです。

 


能力を高めるチャンスと位置付ける

pixta_tegami_01

文章にまとめるというのは、口でしゃべるのと異なり、表現の方法が異なってきます。人によっては、文章で表現するのは苦手と言う人もいるでしょう。でも、それだけに文章にまとめるということは、問題意識の深耕とか、視野の拡大とか、自分の力を磨き、高める絶好のチャンスなのです。

 

生みの苦しみを伴いますが、新たな問題解決の能力とか、仕事への能力が開発されることは間違いありません。自分の持っているものすべてを総動員して取り組み、手を抜くことなく全力投球すれば、出来上がった感想レポートそのものが自分の財産になりますし、また新たな展望が開けることになります。

 

たかが感想レポートですが、されど感想レポートです。自分の目の前にある仕事を完結することが、ひいては将来の自分の力に結びつく主旨の言葉は、古今東西の偉人たちが共通して話しているところです。

 

レポートの書き方など色々な書き方は下記の記事も凄く参考になります♪
タイトル:レポートの表紙の書き方例
タイトル:旅行レポートの書き方

書道の書き方について学ぶ

日本の文化は、海外でも興味をもたれており、海外のニュースを見て、国内で日本の文化が見直される場合もあります。グローバル化社会を迎えた日本においては、今後も海外との異文化交流が盛んに...

離職証明書の書き方

  1.離職証明書とは 2.離職証明の各欄について 3.各欄の書き方および注意点 4.その他注意点など   離職証明...

「ご多様・ご多忙・お忙しいところ」の違いと使い分け方と書き方

先方に対して用件を伝える場合、あるいは、依頼などの本文に入る前の前置きとしてや詫びとして、使う言葉では「お忙しいところ申し訳ありませんが」や「お忙しいところ恐れ入りますが」という文...

企画書のコンセプトの書き方

仕事で新しい取り組みを行うときに必要なのが企画書です。コンセプトなどをしっかりして正しい書き方をしないと事業そのものが失敗しかねないです。誰にどのような商品を売っていくかを...

上申書の書き方

上申書とは、様々なケースで書く事になりますが一般的には部下から上司に対して意見を書いた文書を提出する書式になります。もともと上申書は、中国から来たものです。天子に文書を奉る...

領収書の書き方

領収書は、ビジネスの場だけではなく、時には普段の生活の中でも必要になることがある、とても重要なものです。領収書を書くように言われた際、正しい書き方がわからなければ時には信用...

調査依頼書の書き方

  1.手紙の書き方の基本 2.調査依頼書とは 3.調査依頼書の書き方   手紙の書き方の基本 電話やメー...

研修の感想文の書き方

研修の感想を書くにあたって、どのようなことを研修で行ったのかをはっきり記載する必要があります。感想文の形式などにもよりますが、箇条書きにする場合にはそれら様式にあった形で記...

アルバイト採用の断り方の例文とマナーと書き方

就職活動を経て、アルバイトとして採用されたにもかかわらず、いただいた内定を辞退したくなるような場面があります。 たとえば、平行して応募していた他の企業から内定をいただいた場合や、面...

原稿用紙の書き方

  1.原稿用紙の種類 2.原稿用紙の基本や決まり事 3.原稿用紙の台詞、利点 4.原稿用紙の文字 5.書き方を学ぶ方法 6.原稿...

スポンサーリンク