「~の折」の意味と例文と書き方

ビジネス文書や手紙など、書面で相手と連絡をとるときには、日常会話ではあまり使わないような語句や言い回しをすることがあります。

 

会話というのは相手の相槌などもあり、コミュニケーションがしやすい方法ですが、ビジネス文書や手紙などは一方的に相手にこちらの意図を伝えることしかできませんので、相手の様子を見ながら対応を変えるということができません。

 

そのため、ビジネス文書や目上の人に対する手紙のように、失礼や失敗が許されない文書を作成するときには、相手が内容を受け取りやすい簡潔な文章を作成すると共に、相手に対して悪い印象を与えないように、正しい日本語を使用する必要があります。

 

書面でしか

使われないような言葉もたくさんありますが、それらの意味を調べることはもちろん、どういった相手には使うことができて、どういった相手には使えないのかといった使い分けも知っておく必要がありますし、語句の場合には文中での言い回しのテクニックも知っておく必要があります。

 

そういう意味では、文書を作成するようになってから最初の内は、語句や文章を調べたり、例文をたくさん見て、自分なりの使い方を身につけていくという作業がほとんどになります。

 

しかし、こういった基礎をきちんと積み重ねておくと、いざ自分で文書を作成するときに適切な言葉選びができるようになりますし、例文を引用する場合でも、誤ったシチュエーションで使ってしまう心配がありません。

 

ビジネス文書でも手紙であっても

おおよその構成は似ているところがあります。頭語、時候の挨拶や安否の挨拶、感謝の挨拶、主文、結語といった構成になっており、このうち主文以外は例文を引用することも少なくありません。

 

中でも時候の挨拶や安否の挨拶、感謝の挨拶などは定型文がたくさんありますので、季節などに気をつけておけば比較的バリエーションを増やしやすくなっていて、それほど悩まずに書くことができます。

 

時候の挨拶などで良く目にする例文としては、「新春の候、時下ますますご繁栄のこととお喜び申し上げます」や「暑さ厳しき折、皆様にはお元気にてお過ごしでしょうか」などの言い回しがあります。

 

この「~の折」という言葉は時間を指し示す表現で、季節や時節を指している場合と、ある一つの時点や何らかの機会を指している場合の2種類の使い方があります。一般的に良く使われるのは、季節や時節を指している使い方で、時候の挨拶などで良く目にする人も多いのではないでしょうか。

 

なお、この場合の「~の折」という言い回しには、送り仮名の「り」は必要ありません。送り仮名がつくと意味が異なってしまいますので、特にパソコンなどで文書を作成する場合には注意してください。

 

「~の折」という言い回しをするときには、大体後半に伝えたい内容が続きます。時候の挨拶などでもそうですが、主文で用いられている場合でも、「新型インフルエンザが流行の折、皆様にはマスクの着用や健康管理に気をつけられて、どうぞお健やかにお過ごしください」や「お近くにお越しの折は、ぜひお立ち寄りください」のように、相手に何らかの行動を期待する言葉が使われることが多いです。

 

ちなみに、この例文では二つ目の文章の場合には

時期ではなく何らかの機会(この場合は近くに出向く機会)を指した言い方になっています。また、ある一時期を指している使い方としては、「先日は大変お世話になりました。

 

ご多忙の折、ご面倒なお願いを致しまして誠に申し訳ありません」や「先だって御社の近くを通りかかった折、新たに建築された事務所を拝見いたしました」などのような文章で用いられています。

 

このように、「~の折」という言葉は、定型文である時候の挨拶でも主文でも、まとめの文章としても良く用いられています。「~のとき」よりも改まった言い方になっていますので、ビジネス文書や目上の人に対する手紙でも使いやすいですし、それほど使い方が難しい言葉でもありませんので、比較的応用しやすくなっています。

 

また、相手と自分の立場がどういったバランスになっている場合でも使うことができますし、相手が企業や団体であっても、個人であっても使うことができますので、悩むこともありません。

 

一方で、改まった言い回しになっていますので、親しい友人や知人との手紙やメールで使用すると、違和感を感じることもあります。改まった文書に良く使われる言葉ですので、ビジネス文書や目上の人への手紙では便利ですが、気軽にやり取りをしている人との個人的な手紙であれば、やはり「~の時期」や「~のとき」などの言葉を使用したほうが、しっくり馴染むでしょう。

 

どのような文書でも、必ず使える語句というのはかなり少なくなっており、ビジネス文書のように改まったものと身内同士でのやり取りとでは、言葉を使い分けた方がコミュニケーションがしやすくなります。上手に使い分けましょう。

反省文(遅刻)の例文とマナーと書き方

社会人として、やってはいけないミスのひとつに、会社に遅刻するということです。 これは、自己管理がなっていないとして自分自身の評価が下るだけではなく、自分が所属している部署のモ...

会社宛見積書の宛名の書き方

会社宛見積書などビジネスシーンでの宛名の場合には、基本的に先方の会社名に「御中」を付けるのがふさわしいといわれています。よくありがちなミスとして株式会社を(株)として略して...

退職届の書き方

  1.退職届と退職願 2.退職届の書き方 3.失業保険を利用する場合 4.アルバイト、パートの場合   退職届...

合計残高試算表の書き方

事業を行う上で必要なのが、資産・負債を管理して財政状態を確認し、1年間の収益・費用を把握して経営成績を知ることです。これらは、毎日の伝票や帳簿への記入を経て、年度末に合計残...

確定申告の不動産収入:固定資産税の書き方

日経平均株価が15年ぶりに2万円台を回復するなど、景気回復の傾向が顕著になっている一方で、預貯金の金利は依然として低い水準です。   1.不動産...

再年調の納付書の書き方

税金には、日常生活で最も目にする機会が多い消費税をはじめとして、所得税や法人税、相続税、贈与税に、あまり身近に感じられないゴルフ場利用税や入湯税、軽油引取税など、たくさんの...

給与所得者の扶養控除等(異動)申告書の書き方:妻

  1.給与所得者の年末調整について 2.控除申告書の書き方について 3.封筒の書き方   給与所得者の年末調整につ...

会葬者名簿の書き方:金額の欄

通夜やお葬式に行くと、まず受付で住所や名前を記帳することになります。それはどなたが会葬してくださったのかを知るためです。   1.会葬者名簿の意...

結婚式の断り方の例文とマナーと書き方

友人や知人、親戚などの結婚式に招待されたら、できる限り出席したいものなのですが、仕事や身内の不幸、体調不良などの理由によって急に欠席せざるを得ない場合もあります。  ...

「平素」の意味と例文と書き方

ビジネスの文章では、平素からご愛顧いただき、という文章がありますが、平素とは普段、平常という意味で使われる言葉です。いつも、という副詞的な使用をすることが多いです。 &nbs...

スポンサーリンク