契約書の書き方~改ページ~

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契約書は、契約の内容を詳細に記載し、問題が生じたときに遡って確認するためにも非常に重要な意味を持ちます。その為、出来るだけ詳細に、考えられる範囲でその内容に関し事細かに記載することが望ましいものです。
 
また、起こりうる事象についてその結論を明確に双方に知らしめ、誤解の無いようにする書き方も重要です。その為、一般的に契約内容は相当数のページにわたることが多いものです。その為、改ページも多いものですが、一般文書とは異なる改ページのルールがあります。

 

  1. 1.改ページする際にも空白は作らない
  2. 2.収まりが悪い場合には行間で調節を
  3. 3.余白ができてしまう場合には
  4. 4.双方合意の契約内容の変更の場合
  5. 5.覚書を有効に活用する

 


改ページする際にも空白は作らない

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一般的に文書は相手が読みやすくすることが基本です。したがって、一般的な文書の場合、段落の切れ目とページがぶつかるような場合には空白を作り、次のページから段落を始めるのが一般的です。しかし、契約書の場合には改ページする場合に於いても基本的に空白は作らないのが基本です。

 

その理由は、契約内容の改ざんを防ぐためです。契約書はお互いの契約の内容を記したものであると同時に、責任の所在を明確にするものです。したがって、空白があるとその余白に本来契約時にはない内容が書き加えられたりする危険性があります。このような事態が起きると、本来の契約が変わってしまう危険もあります。その為、たとえ新しい段落が始まる区切りの悪い場合でも、改ページを行うことが基本です。

 


収まりが悪い場合には行間で調節を

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空白を作らない理由は改ざんを防ぐためですが、それではどうしても収まりが悪い場合には、行間を調節することでページ内の空白を作らずに段落を上手に合わせる方法も有ります。最近は文書作成ソフトで契約書を作成することが多く、行間の調節も自由に出来るようになりました。空白を作らない理由は書き加えるスペースを残しておくと書き加えられる恐れがあるからです。

 

その為、2,3行程度の空白で収まりが悪いと言う場合には行間で調節をする方法があります。行間をすこしずつ広げていくことで空白を無くすことができます。ただし、文字が追加できるほど行間を広げてしまうことは行ってはいけません。この部分に記載されてしまうとこれもまた改ざんの原因になるからです。2,3行程度の空白を無くす場合にとどめておくべきです。

 


余白ができてしまう場合には

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最後のページで、どうしても余白ができてしまう場合があります。本来は最終ページの最後の行まで条文が記載され、余白が無い状態でサインのページに移行するのが理想なのですが、契約の内容はそうそううまくは行きません。その場合には、条文の最後に「以下余白」と記載し、条文がここで終わりだという事を宣言します。これを記載することで、万が一余白があっても、その余白に記載されたことが後から記載されたものだと明示的に分かるようにします。

 


双方合意の契約内容の変更の場合

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契約内容の改ざんを防ぐために空白を作らない、改ページを行うという事を述べてきましたが、では双方合意の上の契約変更はどのようにすればよいのでしょうか。契約内容に関し双方合意の上で内容を変更したり、追加したりする場合には新たに契約書を作成し直すか、もしくは別に作成して個別に契約することが基本です。ただし、軽微な変更の場合には覚書で内容を変更する場合もあります。決して契約書を訂正したりしてはいけません。
 

一般的に契約には金銭取引が基本ですが、その場合その取引額に応じて収入印紙を張付けることが法律で定められています。その為金額の変更や新たな取引の追加などの場合には軽微であれ新たに契約書を作り直し、相応の収入印紙を貼って契約を取り交わすことが基本となります。しかし、金銭取引に影響しない内容の変更であれば、覚書で追加もしくは変更を行うことも有ります。但し、いずれにしても両者の記名捺印が必要になります。

 


覚書を有効に活用する

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契約内容において、条件が変わりやすいものがあります。商取引の場合には金額、業務提携などの場合には担当責任者名などが変わることもあり得ます。その際にその都度契約内容を変更していたのでは非常に大変です。また、契約書本体に金額を記載することは余り好ましいものではありません。

 

特に商取引の契約に於いては金額は未来永劫変わらないものではなく、その時々に応じて変わるものです。したがって、契約書に金額を記載してしまうと金額の変更が生じるたびに書き換えなければならず、収入印紙も改めて必要になります。この場合には契約内容の書き換えだけでなく、費用も余分にかかってしまいます。

 

この場合には金額は覚書で規定する旨本体に記載し、覚書を取り交わすことで元の契約内容は変えずに金額だけを変更する方が経済的にも有利です。契約書に於いては、その記載内容が全てであり、また途中で改ざんされていたとしてもその文書に記載されている内容が最終的な契約内容になってしまいます。

 

その為、改ざんされるような余白を作らないよう、ページ内をしっかりと埋め尽くして改ページを行うのが正しい書き方です。不明な場合はネットなどの例文を参考にして、改ざんされることの無いように注意することが大切です。

 

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