研修受入所見の書き方

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研修受入所見の書き方に求められるのは、研修内容を受入側の目線で評価することです。受入した研修生の研修中の様子を記し、研修生としての礼儀、研修に臨む態度、意欲などを評価します。

 

  1. 1.研修中の様子を遠慮なく書く
  2. 2.研修の目的と成果を照らし合わせる
  3. 3.研修受入側としての意見や感想を述べる
  4. 4.研修受入所見の書き方の例

 


研修中の様子を遠慮なく書く

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研修受入所見の書き方に求められるのは、研修内容を受入側の目線で評価することです。受入した研修生の研修中の様子を記し、研修生としての礼儀、研修に臨む態度、意欲などを評価します。また、その内容は良いことだけに終始しなくても構いません。所見を読むのは、研修生本人の場合もありますし、研修生の所属する団体の責任者かも知れませんし、あるいは受入側の責任者かも知れません。

 

いずれにせよ、問題があったならば率直に告げ、改善すべき点があるならはっきりと書いておくことが、所見を書く人間の役割です。特に、教育機関などから依頼を受けて受入した研修生の場合、依頼した側としては第三者から客観的に見た評価を知りたがっています。正しい研修受入所見の書き方としては、良い所も悪い所も公平公正に評価することが求められます。

 

また、研修生とはいえ、受入れている間は受入側に所属する人間として扱われます。会社などの場合、受入れる側の職員には通知していても、来客や取引先にはそんな事情は伝わっていません。研修生であっても、本来は学生であっても、受入側の人間として認識されます。

 

依頼した教育機関としては、そのあたりのことを研修生は認識していたのか、認識の甘さから受入側に迷惑をかけなかったのか、言ってしまえば研修の目的以前に研修生として適格だったのか、ということも把握しておきたいと考えています。何より、もし不適格な研修生を受け入れ、迷惑を被ったのであれば、受入側はそのことを書く権利があります。

 


研修の目的と成果を照らし合わせる

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研修には必ず目的があります。学校などの教育機関からの研修受入の場合、事前に送られてくる依頼文には、研修生側のこの研修のねらいや目的が必ず書かれています。所見では、それを達成できているかどうかを書くことも必要です。何かの習得を目的としているのであれば、その習得の度合いを書き、

 

研修に来ること自体に意味があるのであれば、滞りなく研修を終えたことを書きます。また、目的以上のものになったのであればもちろんですし、目的外の思わぬ成果があればそれも書き加えます。逆に、目的を達成していないと判断した場合は、それについて具体的な理由を挙げて述べなければなりません。ただ出来ていないと言うだけでは、

 

何が原因なのか分からず、研修を終えた後の仕様がないからです。研修生側の落ち度であればそれの内容を述べ、受入側の問題なのであればその旨を明記します。人為的なものではなく、誰にもどうしようもない理由であっても同様です。また、受入側が設定した目的がある研修の場合は、受入側の目的の達成度についても触れる必要があります。

 

その目的が果たされているかどうかも重要です。例えば公募制の研修の場合、どのような人材を求めているのか、研修の目的は何かといったことを前もって研修生側に伝えているはずです。その上で思い描いたようなものにならなかったのなら、それは研修生だけではなく受入側にも落ち度があります。研修内容や目的の設定は適切であったのかを再検討する必要がありますし、それを所見で述べなければなりません。

 


研修受入側としての意見や感想を述べる

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受入れた研修生に対してはもちろんですが、研修そのものについての意見や感想を述べても構いません。受入側の目から主観的に見て、研修生の姿はどう映ったか、あるいは研修に対して何か思ったことがあるかを書いておけば、依頼した研修生側にとっても、受入側にとっても次につながります。

 

特に専門的な技能に関する研修や、何らかの現場での研修の場合、本職の人間にしか分からないことは意外と多いものです。そういった研修に対する本職の人間の視点からの意見は、実際に評価される研修生だけでなく、将来的に受入れるかもしれない研修生のためにもなります。

 

内容は、「感心した」、「苦労した」といった感覚的なものも書いていいですが、「ここはこうした方がいいのではないか」といった意見や提案を必ず含めましょう。受入側の思いは受入側にしか分かりませんから、遠慮せずに思った通りに書いて構いません。多少批判するようなことを書いても、まともな読み手ならば、むしろ貴重な意見として取り扱います。

 

だからといって、重箱の隅をつつくような内容ではただの嫌味にしか映らないので、主観とはいってもあくまでも公正な視点は保ちつつ書きましょう。もちろん、問題点がないなら無理に批判する必要はありません。ただ、さらに良くするための改善案として何らかの意見は書きましょう。また、感想や意見を述べるのは所見全体の最後です。全体の総括という位置づけになります。なので、ひとつひとつの事柄についてだけではなく、研修生や研修そのものに対する研修全体を通しての最終的な意見や展望を末文にして締め括りましょう。

 


研修受入所見の書き方の例

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以下に教育機関からの研修生を受け入れた会社の担当者が書く想定で、研修受入所見の例文を示します。
 
【例文】
1.人物評価
研修中はこちらの説明に対して真剣に聞き入り、熱心にメモを取っていた姿をよく覚えています。よく気が利き、言われる前に率先して動くことができています。残念なのは、自発的に挨拶ができないことです。真面目で人当たりも良いのだから、第一印象を悪くしてしまうのは損です。

 

2.目的の達成度
(1)社会経験を積み社会人としての常識を学ぶ
最低限の常識は理解できています。遅刻欠勤もなく、敬語も使えていましたし、服装も問題ありませんでした。来客に会った時も問題なく応対できていましたし、社外の方から見ても好印象だったようです。
 
(2)興味のある業種の専門知識と技術を習得する
弊社では研修生の希望で農業生産部門での農作業を中心に行いました。作物の収穫時期や等級の見分け方などの、作物そのものの知識のほか、農機具の手入れやロープワークなど、作物の育成に関わる技術を教えました。
 
3.総括
打てば響くといった様子で、指導していて気持ちの良い研修生でした。初対面の相手に対して尻込みするようですが、普段の積極性を初対面の相手にも見せることができれば、立派な社会人になってくれるものと思います。ただ、熱心に学んでくれただけに、時期が違えばもっと色々なことができたのにという思いもあります。カリキュラムの都合もあるのでしょうが、業種によって繁忙期は違いますから、自由に時期を選べても良いのではないでしょうか。ともあれ、この業種に興味を持つ若者がいることを嬉しく思いますし、弊社としてもこのような意欲ある若者を育てる取組みを、今後とも支援してきたいと考えています。

 

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