「ご多様・ご多忙・お忙しいところ」の違いと使い分け方と書き方

先方に対して用件を伝える場合、あるいは、依頼などの本文に入る前の前置きとしてや詫びとして、使う言葉では「お忙しいところ申し訳ありませんが」や「お忙しいところ恐れ入りますが」という文章を書きます。

 

この書き方をするだけで

もっとも自然で相手に対しての心遣いをしている言葉遣いだと思われるようになります。一般的には、「お忙しいところ申し訳ありませんが」や「お忙しいところ恐れ入りますが」で自然にその気持ちが伝わり、相手に対してへりくだる姿勢を見せることになります。

 

しかし、もう少し硬い言葉遣いを使用する必要があるビジネスのシーンでは「お忙しい」とは書かないようにして、「ご多忙のところ恐縮でございますが」などと書くのが一般的になっています。

 

「お忙しい」よりも「ご多忙」の方が相手に対して硬い表現であり、ビジネスのシーンではこういった言い回しが適切でありマナーであるとされています。

 

また、それに変えて「ご多忙」に「の折」とつけたり、「の中」とつけたり、「のみぎり」とつけたりして丁寧さをより増した書き方も出来ます。相手との雰囲気や自分流の言葉遣いに相応しいのがどれが適当かを考えて自由に選んでみることが出来ます。

 

実際に「お忙しい」や「ご多忙」は相手への心遣いを込めて使う言葉です。しかし、相手が実際に多忙であるかどうかは掌握しておく必要がある訳ではありません。

 

もしも、相手が忙しさにおわれている状況でないことを把握していたとしても、実際には、このように書くことが礼儀となっていることを心得ておきましょう。

 

それから、「ご多様」と「ご多忙」の使い方ですが、どちらを使っても書き手の意味合いは同じなのですが、受け止める相手によっては、多忙の「忙」の字が「心を亡ぼす」という文字の編と作りから来ているため嫌う人が、結構いる場合があります。

 

「ご多忙」の「忙」という字は確かに心を亡くすや心を亡ぼすと書きますので、その理由で「忙」という字を使うことが相手に対して、直接失礼にあたるとは言い切れません。

 

ただ、現代では

「忙」という字のエピソードが広く知れ渡り一般的になってきたため、この文字を使う、使われることに神経質になる人が昔よりも増えているのも事実だという程度を知っておくと良いでしょう。

 

そのために、近年では相手の印象次第ではマイナス要素として取られかねない「多忙」を使わずに「多用」という表現を始めから使っていた方が一般的であると考えられるようになって来ています。

 

しかしながら、「忙」という字を使ったからといって相手から「失礼極まりない。」と不快感を示されることは、まずないと考えてよいでしょう。悪意を持って使っているものではないことは、たいていの方なら理解をしてくれる範疇だと言えます。

 

そんな中でも、あえて「多忙」を「多用」と置き換えることが出来ている文面を見れば、受け取った相手は、言葉の使い回しや文字の印象を細やかに配慮をしている人だという印象を持ってくれることから、いい評価を得られるきっかけにもなるかもしれません。

 

要するに「多忙」と「多用」の使い分けを出来る知識を知っている人である場合に限っては、その人同士が挨拶に触れ合うと、そこにはお互いが理解した上で把握しているという空気が自然に生まれて来ることを知っておきましょう。

 

この使い分け方は

相手へ知識を押し付けるのではなく、ただ一文字にも配慮をしている間柄だという空気感があることで、双方の信頼感や期待感が一気に高まる関係になりうるということです。

 

ですから、万人に対して使って無難な言葉を選ぶとするなら、嫌いな人がいる以上は、挨拶文には「ご多様」でしょう。実際に「ご多様は「やるべき事が多く忙しいこと」という場合、多忙は「非常に忙しいこと」でありニュアンス的にもほぼ違いはありませんので、同じような意味になります。

 

特にビジネスの世界では

書面にしろメールにしても依頼や交渉、用件の案内など確実に相手に連絡すべき内容を含んでいるので、より配慮をすることが大事です。

 

「忙」という文字が持っている印象があり、自分の意志とは関係なくあまりいい気分にならない印象を持つ相手がいることを知っておくと、普段から「多用」という言葉を用いるように意識をしておくだけでも、ずいぶんと変わって来るでしょう。

 

ビジネスの場合には、本題に入る前置きの心をほぐすような作用も持っている言葉であるだけに、慎重に相手の気持ちになって書くことが大事です。このようにそれぞれの言葉の使い分け方も、相手や状況に応じて「ご多様」「ご多忙」「お忙しいところ」と心遣いをして選ぶようにする配慮をして行きましょう。

 

どの言葉も、相手が忙しいかどうかは把握していなくても、忙しくない状況だと分かっていても使うのが心遣いですので、書面やメールでも一言添えることで、より行き届いた文章になるので確実に用いることが必要な導入部分に入れる言葉だというのをしっかり覚えておきましょう。

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