純損失の金額の繰戻しによる所得税の還付請求書の書き方
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株式会社や有限会社といった法人を設立していない個人事業主であっても、税制面で優遇されるために活用される青色申告。そのいっぽうで白色申告よりも詳細に申告しなければならず、また不慣れな人にとっては、控除や還付の受け方がよくわからずに余分な所得税を支払う結果になりがちです。
純損失の金額の繰戻しとは
株式会社や有限会社といった法人を設立していない個人事業主であっても、税制面で優遇されるために活用される青色申告。そのいっぽうで白色申告よりも詳細に申告しなければならず、また不慣れな人にとっては、控除や還付の受け方がよくわからずに余分な所得税を支払う結果になりがちです。
そんな青色申告ですが、知っておくと役に立つ所得税の還付請求書として、純損失の金額の繰戻しを取り上げてみます。まず純損失の金額の繰戻しによる所得税の還付請求の手続きとは、青色申告書において、その年に生じた純損失の金額の全部あるいは一部を前年分の所得金額から控除したみたところで改めて税額を再計算すると差額の税額が還付となる場合や、
事業の全部の譲渡または廃止あるいはこれに準ずる事実が生じた方のうち、その事実が生じた年の前年において発生した純損失の金額があり、その純損失の金額の全部あるいはその一部を前々年分の所得金額から控除した金額をもとに税額を再計算すると差額の税額が還付となる場合に行われる手続きです。
この還付を受けるために必要となる要件は次の二つです。一つめは前年分の所得税にかんして青色申告書を提出していることであり、二つめは純損失の生じた年について青色申告書および純損失の繰戻し還付請求書を申告期限内に提出していることです。つまり青色申告を二年以上続けていることが必須となりますので、白色申告から青色申告に切り替えた翌年に還付を請求できないため注意が必要です。
所得税の還付金額の算出方法
さて気になる純損失の繰戻しによる所得税の還付金額を算出する方法は次のとおりです。まず前年分の所得税額から前年分の所得よりその年の純損失の金額を差し引いて掛けた額を差し引いた後、税率をかけたものが還付金額となります。還付される金額については、前年の所得税額が上限となります。またこの純損失の繰戻しによる所得税の還付金には、
原則年7.3パーセントの還付加算金がつきます。還付を受けるためのベースと鳴る純損失の金額については、翌年以降に繰り越すか、あるいは前年に繰り戻して還付を受けるかのいずれかを、納税者が自由に選択することができます。どちらか有利であるかは、納税者自身が翌年以降の利益を現状を鑑みながら見積もり、できるかぎり慎重に決断することが大事です。
そして純損失そのものについては、全額を繰り戻すこともできれば、その一部だけを繰り戻すことも可能です。たとえば、前年の所得金額が400万円で今年の純損失が600万円というケースの場合、600万円のうちの400万円を前年に繰り戻して還付をうけ、残りの200万円については翌年以降の三年間なら繰り越すこともできます。
以上のように、繰戻しによる所得税の還付請求書を作成するにあたっては、いたずらに事業の現状だけを鑑み急いで還付を受けようと考えず、翌年の経営状況などを予測しつつ、その他の控除も考慮しながら純損失の繰戻しによる所得税の還付にあたって適切な金額で純損失の繰戻しをすることが懸命な節税対策といえます。
還付請求書の書き方について
純損失の金額の繰戻しによる所得税の還付請求書を作成する前に大事なこと、それは国税庁のホームページで請求書そのものをダウンロードして印刷することです。それだけでなく、もし請求書の請求額を計算するために使った計算明細書等がある場合は、還付請求書と合わせて提出します。具体的な記入例や計算方法については国税庁のホームページや手引きなどを参照することができます。
なお、繰り戻しによる所得税の還付対象は次のとおりです。事業所得、不動産所得、譲渡所得、山林所得の4つの分野で生じた所得の損失のうち、損益通算しても控除しきれない金額であり、かつ青色申告をしていた年分に生じたものとなります。ちなみに所得税にかんしては繰り戻し還付の制度があるものの、住民税にかんしては還付を受けることができないものの、繰り越しのみが考慮されます。
そして繰戻しによる所得税の還付請求書を作成するにあたり、特に注意しておかなければならないことがあります。それは繰り越しであれば国税庁のホームページにある確定申告作成コーナーで作成できますが、繰り戻しについては作成できないということです。そのため、繰り戻し還付にかんしては、
国税庁のホームページで用意されているPDFファイルを印刷したり、そのPDFファイルを使って各項目に入力して還付請求書を作成し、自分自身で郵送するか、所轄の税務署まで直接持参して手続きする必要があります。そのためe-Taxを利用している人は別途書類を用意して手続きしなければならないので要注意です。
還付が認められるまでの過程
繰戻しによる所得税の還付請求書の書き方をマスターしたら、いよいよ所轄の税務署へ提出します。提出期間は確定申告期限内と定められており、提出期限が土曜日や日曜日、祝祭日などにあたる場合は、その翌日が期限となります。確定申告と同様に手数料は不要ですが、e-Taxを利用している人が注意すべき点は、
繰戻しによる所得税の還付請求書を提出する場合は、直接所轄の税務署に持参するか郵送するさい、確定申告書とともに提出しなければならないことです。受付時間は、午前8時30分から午後5時までですが、閉庁日であっても、時間外収受箱に投函することは可能です。
もし提出にさいして不安があったり疑問点がある場合は、確定申告の提出期間でなくても、税務署で相談することができます。審査期間については審査内容や処理件数によって異なるので、もし気になったり早く知りたい場合は、所轄の税務署に尋ねることができます。
審査が下って残念ながら還付が認められなかった場合、処分にかかる通知を受領した日の翌日から起算して2ヶ月以内に、その処分を下した所轄の税務署長に対して異議の申し立てあるいは国税不服審判所長に対して審査請求をする権利があります。
繰戻しによる所得税の還付は必ずしも100パーセント確実に認められるわけではありませんが、賢く節税し少しでも生活費として還付金を有効に活用するためには、繰戻しによる所得税の還付だけでなく、幅広く確定申告にまつわる知識を身につけ、疑問点が生じたときにはインターネットだけでなく積極的に税務署の相談窓口を活用する姿勢が大切です。