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アプリケーションを制作する際、要求仕様書というものが関わってきます。これはアプリケーション開発を要求した方が書くもので、どういうアプリを開発して欲しいのかと詳しく記載した書類です。しかし一般的な要求とは異なり、アプリケーションの要求仕様書はただ何が欲しいと書くだけではいけません。
要求にもビジネス要求、システム要求、ハードウェア要求、ソフトウェア要求という種類があり、アプリケーションの場合はソフトウェア要求に該当します。更に機能要求、非機能要求、制約条件の分類が存在します。それらについて把握しており、かつそれらを踏まえた書き方をしないといけないのです。これが欲しいのでよろしくとプログラマーなどに依頼するだけでは成立しません。
6項目について記載する
要求仕様書は、大まかに6つの項目について記載されていることが条件となります。項目の例文をあげるならば、初めに、概要、システムの特性、外部インターフェイス要求、他の非機能要求、その他の要求です。初めにの項目では、文章の導入としてアプリケーション制作の目的や要求仕様書の規約、プロジェクトスコープや参考文献などを記載します。
次の概要では、アプリケーションの開発背景や特性、稼働に必要な環境などを記すのです。これらもアプリケーションの特徴ではありますが、システムの特性とは別に記載します。システムの特性の項目では、先述した機能要求についての記載をします。優先順位や入力と応答のシーケンスなどもここに含まれます。
他の非機能要求においては、安全性やセキュリティ、品質属性など、アプリケーションの動作とは直接関係はないものの重要な要素においての記述があります。最後にその他に要求すべき点があれば書き、必要に応じて付録を添付します。以上の項目について記載があれば要求仕様書としてはクリアしていると言えるでしょう。
開発者に負担をかけない記述
何より大事なのが、実際に開発を行うプログラマーなどがきちんと内容を把握できるかということです。要求に見合ったアプリケーションが完成するかは、開発者がきちんと理解できるか、そもそも理解できるような仕様書が書かれているのかが重要になってきます。
その為、不鮮明な箇所が多く、開発側から何度も問い合わせが来るようではよい仕様書とは言えず、また開発者に任せっきりにするような自由度の高すぎる物も注意すべきと言えます。決定すべきところは仕様書の作成者が明記し、開発者の負担にならないようにすべきです。またアプリケーションとして完成させることが目的ですから、実現性の高い内容であることも求められます。
無理難題ばかりを押し付けず、仕様書の段階で実行できるか否かを判断しましょう。更に試作品が完成した際、仕様書を参考にアプリのテストを行います。どういうことかというと、テストの際にどういう点をクリアしていれば完成品と言えるのかが仕様書に予め記載されているのです。上述した、品質管理や安全性などが該当します。開発者がいいと思ったら良いという丸投げのような行為は当然厳禁ですし、ちゃんと動けば良いというような抽象的な物でもいけません。
客観視も大事
要求をするということは、少なからず仕様書執筆者の希望が入ってしまいがちです。しかしそうではなく、第三者の目線に立って考えることも重要になってきます。アプリは多くの場合、商品として市場に出すことを目的にしています。その為、自分だけの要求になってしまっては、多くの人に好意的に見てもらえない可能性もありますし、実現性も低くなってしまいます。
客観的に分析し、その要求は本当に通るのかを判断した上で文書を作成しなければいけません。また開発における仕事の流れ全体を俯瞰で見ることも大切です。細部にばかり気を取られていると、全体のまとまりが悪くなってしまう事もあるからです。
仕様書の作成ミスによって、開発を一からやり直しになる事もあります。そうなってしまうと、開発にかかったコストの損失はとても大きいと言えますから、そうならないようにするためにも、仕様書を冷静に分析し、使えるものなのかを判断する必要があるのです。
必要なら執筆段階で開発側の意見も聞くこと
執筆こそ担当者が自分で行わなければいけませんが、内容に関しては他者の意見を聞くのも有効です。特に要求の実現性や文章の客観視、俯瞰的な見解は、自分だけでは難しい場合もあります。専門家といえば当然開発者になります。こういうアプリを作成したいけれど、どうすれば良いというように、仕様書を作成するに当たって相談するのも良いです。
開発者との交流にもなりますし、いずれその商品開発を手がける可能性があると開発者サイドも知ることができるので、それに応じた準備なども事前に行うことができ、作業がスムーズになるからです。もちろん開発者の意見が全てではないので、仕様書を執筆する段階で意見の吟味や取捨選択は必ず行いましょう。