ラボノートの書き方

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ラボノートとは、その日行った実験の様子や結果など、実験者が実際にどういった実験を行ったかを示すための物的証拠になるものです。

 

  1. 1.ラボノートとはどういうものか?
  2. 2.どのような道具を使うべきか?
  3. 3.ラボノートは具体的に記入する
  4. 4.ラボノートには真実を記す

 


ラボノートとはどういうものか?

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ラボノートとは、その日行った実験の様子や結果など、実験者が実際にどういった実験を行ったかを示すための物的証拠になるものです。ラボノートはそれぞれの研究室によって書き方が異なります。細かく決められている場合もあれば、個人の自由とされている研究室もあるのです。

 

ただ、基本的には書き方の順序や原則などに大きな違いはありません。一度要領を覚えてしまえば、難しいと感じることはなくなると思います。実験に再現性はあるのかと問い詰められたり、他の研究者のアイデアを盗んだのではないかと疑問を持たれたとき、ラボノートは自分の無実の罪を晴らしてくれる存在です。

 

どれだけ素晴らしい実験を行っても、面倒だからという理由できちんとノートをとっていないと、周囲から認めてもらうことはできません。決して後回しにせず、気になったことはすべて書き込む気持ちで取り組みましょう。実験のテーマから、実験を行った年月日、その日の天気や気温、湿度に気圧といった基本的なデータはもちろんのこと、

 

実験から得ることができた数値や観察の結果、実験を行いながら感じたことや思いついたアイデア、その他どんなに些細な出来事も、すべて記録します。グループ実験の場合は、共同実験者の情報も記録しておきます。自分一人だけではなく、それ以外にも実験の結果を実証してくれる人物がいることは、研究において非常に心強いことです。このように、ラボノートは研究者や実験者にとって、なくてはならないものです。

 


どのような道具を使うべきか?

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ノートは基本的に、どの種類のものを使っても問題ないケースが多いです。実験者の大半は一般的な大学ノートを使用していると思います。ただ、ルーズリーフ式よりは綴じ込み式の方が推奨されています。というのも、ルーズリーフ式だと実験結果の差し替えが可能になってしまうからです。

 

また、ページが紛失するリスクもあります。ページが紛失してしまうと、せっかく行った実験記録は消滅してしまうので、注意しなければいけません。その点で、綴じ込み式にはメリットが多いのです。信頼性も高まります。もちろん、ルーズリーフ式であってもきちんと保管できるのであれば、使用しても問題ありません。

 

筆記用具は必ず油性のボールペンを使います。鉛筆やシャープペンだと、あとから消しゴムで消して修正することが可能になってしまうためです。色ペンを使うことは可能です。また、修正ペンや修正テープは使ってはいけません。万が一間違った記入をしてしまった場合は、文字の上から線を引いて修正します。

 

ノリを使う場合は、部分的にではなく全体的に塗ります。ノートは頻繁に開くことになるので、中途半端に貼っていると剥がれ落ちてしまうからです。ノリで貼れない場合は、セロテープなどしっかり固定できるものを使います。

 

ラボノートに記録する上で使用する道具は、ある程度定められています。もちろん自分が書きやすい方法で行うのが一番ですが、推奨されていないやり方で失敗して後悔するのを避けるためにも、ルールは守りましょう。

 


ラボノートは具体的に記入する

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ラボノートを書く順序としては、まず日付を忘れずに記録します。続いて実験のタイトルと目的、サンプルデータ、そして実験の手順です。試薬量や反応を示した時間もしっかりと明記します。実験の目的は文字として明確にしておきます。よく使用する実験の手順であれば、

 

「何々のページを参照する」と記述しておいたり、小さな紙などにあらかじめ印刷しておき、実験の度に貼ると効率的で良いでしょう。ラボノートへの記入は実験の時間内だけではありません。実験をする前に作業を効率良く進めるためのフローチャートや注意点を書いておくことも可能です。

 

また、実験終了後でも考察するために調べたことや実験の感想などを記録できます。実験中は、一体何を行ったのか?どうしてそのようになったのか?それはどれくらいなのか?を簡潔に記入していきます。この記入された情報からレポートを書くことになるので、記入ミスがあると後々大変なことになるので気をつけましょう。

 

実験の記録を残す場合は、できるだけ具体的に書くことを意識します。化学実験の反応において、試料の色が変化した場合は、単純に「色が変化した」と書くのではなく、「薄い~色から徐々に~色に変化した」というように具体的に記します。

 

「ちょっと」や「たくさん」といった記入は、実験記録を残す上で適切な表現ではありません。具体的な数値を記入することを心がけます。後でレポートを書く際に困らないためにも、細かいところですがしっかりと記述しましょう。

 


ラボノートには真実を記す

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ラボノートは決して綺麗に書く必要はありません。文字が汚いことは気にしなくて良いです。大事なのは見栄えではなく内容です。わかりやすいようにイラストを描いたり、表などを記入することは時間の無駄です。綺麗に書いたところで成績には一切影響がありません。あくまで自分がわかりやすければ良いのです。

 

また、当たり前のことですが、嘘の記述を書くことは許されない行為です。実際に行っていない実験や結果を書くことは、罪であり処罰の対象となるので、絶対に控えましょう。もし実験が失敗してしまった場合、ただ単に「失敗した」と書くのではなく、どうして失敗したのかを詳細に記述します。

 

これは考察のネタになったり、次回の実験への参考にもなるので重要です。実験が失敗することで処罰されたり、減点をされるといったことはないので、ありのままの実験結果を記入するべきです。ラボノートは実験者や研究者にとって重要な「研究記録」です。どのようなときに、どのような実験によって、どのようなアイデアや結果が生まれたのかを示す明確な物的証拠となるものです。

 

ラボノートの書き方を理解しておくことは、将来にとって非常に大事なことです。一つひとつの実験を詳細に記録しておくことで、将来への貴重な財産となるのです。
ラボノートを面倒だと思う気持ちも理解できますが、ここで頑張ることで必ず未来に役立ちます。決していい加減に書くのではなく、自分のためだと思って丁寧にしっかりと記入しましょう。

 

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